代表者挨拶

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長田 義仁

基幹研究所 


理事長ファンド指定型課題「水科学」

"なぜ水は4℃で密度が最大になるのだろうか?なぜ圧縮率は50℃で最大になるのだろうか?なぜ双極子モーメントは小さいのに誘電率は大きいのだろうか?"

特異な性質を数多く示す水という不思議な物質の本質的解明にはいまだ誰も成功していません。その素性は相変わらず謎のままなのです。当たり前に存在する水――わかっているようでわかっていない水の世界――水の謎が解け、本性がわかると世界が変わります。地球が変わります。

平成22年2月に行われた第17回理事長ファンドワークショップ「水を意識した科学研究の在り方」では、様々な研究者からバラエティに富んだ「水」研究の例を紹介して頂くことができ、水研究の魅力と必要性を強く感じることができました。これを受け、理化学研究所(理研)では、水に関連した研究や水を含んだ事象を扱う研究者の力を結集し、水について深く知ろう、そして、社会にその知を還元して役に立てよう、ということになり、平成22年4月から、理事長ファンド指定型課題「水科学」が始まりました。

理研には直接的、間接的に、水を扱っている研究者が大勢います。理研には他にはない最先端大型計測機器がそろっています。これらを総動員して「水とは何か」を明らかにして知の「ライブラリー」をつくり、いずれ、水のことなら何でも「理研にお尋ねを」といった水のハブにすることを目指したいと思っています。 このホームページでは、私たちの活動のあらましと、目指すところを紹介させて頂きます。