城生体金属科学研究室 | 研究紹介

生体内に数多く存在する金属タンパク質・酵素は、生体の物質・エネルギー代謝、恒常性維持など多くの重要な生理反応に関与しています。 当研究室では、X線結晶構造解析法や各種分子分光法などによる分子構造解析とともに、分子生物学・生化学的な手法を駆使した機能解析と合わせ、 「金属タンパク質・酵素およびその関連生体高分子の構造情報を基にした生理作用の分子レベルでの理解」を目標に研究を行っています。
研究ターゲット
1. 触媒体としての金属タンパク質
- 膜貫通型一酸化窒素還元酵素(NOR)の振動分光解析と構造解析
- 微生物由来の抗がん剤・抗生物質の生合成に関わる酵素群の構造解析
- ビタミンDやステロイドホルモン生合成に関わるシトクロムP450の構造解析
- がん治療薬開発を目指したインドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼの構造解析
- ヘム型二原子酸素添加酵素の反応機構解析(共鳴ラマン分光)
- ヒトのグロビンタンパク質(ミオグロビン、ヘモグロビン、サイトグロビン、ニューログロビン)の構造解析
2. ガスセンサーとしての金属タンパク質の機能構造解析
- Hisキナーゼ(二成分情報伝達系)のシグナル伝達メカニズムの解析
- 酸素センサータンパク質 (FixL/J システム)のセンシングメカニズム(分光解析・結晶構造解析)
- 植物のエチレンセンサータンパク質のセンシングメカニズムの解析
3. 膜を介した金属イオンの感知と輸送機構の解析
- ヘムセンサーのシグナル伝達メカニズム(機能解析・結晶構造解析)
- 金属イオントランスポーターの構造解析
4. タンパク質の機能構造解析のための新しい手法の開発と応用
- 反応中間体の結晶構造解析
- 高速凍結法と電子スピン共鳴法を用いたヘムタンパク質の短寿命反応中間体の観測
- X線吸収微細構造(XAFS)の生命科学への応用のための手法開発
- 蛍光タンパク質の光化学
- 細胞内に局在する金属イオンのイメージング技術の開発
最近のプレスリリース・トピックス
- プロトンの通り道から呼吸酵素の起源にせまる --立体構造比較から呼吸酵素の分子進化を推測可能に-- (プレスリリース) -2012年1月23日
- 呼吸のルーツを探る (RIKEN Research Highlights) 2011年4月15日
- 生体内で亜酸化窒素を生成する細菌由来の一酸化窒素還元酵素の立体構造「サイエンス誌に載った日本人研究者」 p75 (2010年度版)
- 温室効果ガス「亜酸化窒素」を発生させる酵素の立体構造を世界で初めて解明 --嫌気呼吸から酸素呼吸へと呼吸酵素が進化した手がかりを得る-- (プレスリリース) – 2010年11月26日
- 世界初の構造を解明 -- 微生物の環境適応センサータンパク質 (サイエンスニュース オンデマンド) – 2009年11月2日
- 微生物の環境適応センサータンパク質の構造を解明 -- 光、熱、酸素、ストレスなどの環境変化への応答機構を発見 (プレスリリース) 2009年10月14日
- ニトリル合成反応を触媒する新規な酵素の立体構造を解明 (SPring-8研究トピックス) 2009年11月6日
- Water-powered reactions (RIKEN Research Highlights) 26-Jun-2009
- Missing piece gets a work over (RIKEN Research Highlights) 16-Jan-2009
- 蛍光タンパク質「ドロンパ」のフォトクロミズムの分子機構を解明へ -- X線結晶構造解析と核磁気共鳴NMRを駆使し、ドロンパの動的構造を決定-- (プレスリリース) 2008年6月24日
- 抗がん剤インドロカルバゾールの骨組みを構築する酵素の立体構造を解明 -- 放線菌がインドロカルバゾールを創り出すメカニズムの一端が明らかに-- (プレスリリース) 2007年7月3日
- Core structures (RIKEN Research Highlights) 14-Sep-2007
- 発見から50年、酸素添加酵素「ジオキシゲナーゼ」の反応機構が明らかに (プレスリリース) 2006年2月14日
"From Japanese Scientists in Science 2010. Reprinted with permission from AAAS."