生物情報基盤構築チーム, VCAD システム研究プログラム, 理化学研究所


MIRU 2010 サテライトワークショップ
「細胞内画像処理」



MIRU 2010 Workshop on Intracellular Image Processing (WIIP-MIRU2010)


本ワークショップは盛況の内に終了致しました。御来場・御講演して頂いた皆様、誠にありがとうございました。

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開催日程:平成22年7月26日(月) (MIRU2010の前日)

開催場所:釧路市観光国際交流センター

参加登録:WIIP-MIRU2010については参加登録は不要です.

開催趣旨:

通常の生物学では生命体の最小単位は細胞であり、たんぱく質のみや細胞の小器官のみでは「生きている」とは見なされません。つまり細胞内観察画像は「生命とは何か?」に迫る重要な自然科学のデータであり、生きている細胞の中身を観察するライブセルイメージングは近年急速に発達した技術です。

一方、一般の信号画像処理論の歴史は古く、その技術・計算法・応用数学はコンピュータ科学の中ではComputer Graphicsや数値解析と並び高度に発展している研究分野であり、現在の自然科学・工学のほとんどの観察・観測・測定データがデジタル化される事からその重要性は増大しています。残念ながら細胞内観察画像処理の研究分野はまだ始まったばかりな事もあり、脳や臓器のCT・MRI等を対象にした生体・医用画像処理の分野と比べて、最先端の画像処理・コンピュータビジョンで用いられている高度な技術・アルゴリズムは適用・提案されていません。

これには、細胞内部を観察した画像は微小領域を超高感度で画像化するが故のノイズ比の問題があります。さらに、より困難な特徴として、観察対象である細胞内の物質や、オルガネラと呼ばれる細胞内小器官が臓器や骨格、筋肉といった全身スケールの器官や観察対象と比べて、力学的挙動や生化学反応等により、トポロジー変化、非常に大きな形態変化、異なる種類のオルガネラ・物質間遷移を経ながら時間変化する事が挙げられます。この様な対象を堅固かつ効率的に処理するためには、今までにない新しい画像処理・コンピュータビジョンの方法が必要であり、その研究・開発はmathematicalかつalgorithmicな挑戦です。

細胞内観察画像を取り扱う事はけっして限定的な研究ではなく、今後の生命科学には欠かせないであろうファンダメンタルな問題となる事が予測されます。特に、細胞内観察画像の自動定量化はチャレンジングな対象であり且つ将来性が期待される新しい研究分野です。

それゆえ、本ワークショップでは、細胞内画像処理の意義、必要性を情報処理の専門家に広く認知して頂くため細胞内画像処理の研究に関する発表、細胞情報取得についての講演を行います。皆様の本ワークショップへの御参加をお待ち致しております。

プログラム (敬称略):

細胞内画像処理、細胞生物学での画像について下記講演を予定しております。

講演募集(締切り7月9日):締めきりました。

  • 実際の細胞内画像処理の研究及び、細胞内画像処理に有用であるImage ProcessingとComputer Visionの研究発表に関する一般講演を募集します。お申し込みはメールに下記情報を記入の上(抄録用原稿を添付して)logi-conf[_at_]riken.jpへ2010年7月9日(金)までにお願い致します。応募者多数の場合は、細胞内画像処理に関係性が高い発表を優先させていただきます。応募は締めきりました、御応募ありがとうございました。
  • 実行委員:

    MIRU2010細胞内画像処理ワークショップ実行委員会

    問い合わせ先:

    主催: 画像の認識・理解シンポジウムMIRU 2010

    共催: 科研費新学術領域 細胞内ロジスティクス