採用情報

理研白眉制度

制度概要

並外れた能力を持つ若手研究者に、研究室主宰者(理研白眉研究チームリーダー)として独立して研究を推進する機会を提供することを目的としています。2017年に創設した制度で、理研白眉研究チームリーダー間の積極的な交流を促すことで、広い視野を持つ国際的な次世代リーダーの養成を目指しています。

特色

研究分野

数理科学を含む自然科学全般、及び人文社会科学との境界領域。未着手の研究領域や人類社会が直面する課題など、科学的、あるいは社会的にインパクトの高い野心的な領域。

応募資格

広い層からの逸材を得るため、博士の学位の有無は問わない。

任期

最大7年間。
任期中に産前・産後休業、育児休業等を取得した場合は、規定により、さらに契約期間の延長可能。

研究費

研究計画に応じて1,000万円~4,000万円/年程度。
(研究所の各種施設・機器等を利用可能)

待遇

  • 給与:年俸制で910,000円/月(社会保険料、税込み)
  • 通勤手当:実費、上限55,000円/月
  • 住宅手当:家賃の半額(単身:上限40,000円、家族と同居:上限60,000円)
  • 赴任旅費:支給あり(当研究所規程に基づく)
  • その他:科学技術健康保険組合、科学技術企業年金基金へ加入

研究チーム設置場所

和光地区、及び必要に応じて理化学研究所のいずれかの地区。
※各地区の所在地は「拠点」をご覧ください。

研究者間交流

  • 理研白眉研究チームリーダー間の積極的な交流を促進
  • 理事長との定期的なミーティング

最新の公募

2020年度理研白眉制度募集要項(英語ページ)

理研白眉研究チームリーダーの紹介

2019年度採用

萩原 将也の写真

萩原 将也

着任日

2019年4月1日

研究課題

培養環境時空間制御による組織パターンの自律形成制御

研究室名

開拓研究本部 萩原生体模倣システム理研白眉研究チーム

自己紹介

細胞周りの微小環境を制御した実験プラットフォームを構築することで、創薬や発生メカニズム解明に繋がる生体機能を体外で再現するための研究を行っています。特に気管支にターゲットを当て、あの複雑な形状がどのようにして自律的に形づくることができるのか、実験とモデルをフィードバックしながら体外で人為的に誘導することで明らかにしようとしています。また、組織間の連関が解析可能な臓器チップの開発も同時に行っており、従来の動物実験を凌ぐ実験解析系の構築を目指しています。自分で面白いと思える研究を、生物・工学・数理情報といった垣根を気にせずに基礎から応用まで取り組んで行きたいと思います。

武石 明佳の写真

武石 明佳

着任日

2019年7月1日(予定)

研究課題

多刺激の情報処理を行う神経回路と分子基盤の解明

研究室名

開拓研究本部 武石多感覚統合神経回路理研白眉研究チーム
脳神経科学研究センター 多感覚統合神経回路理研白眉研究チーム

自己紹介

生き物が行動を決定する仕組みを研究しています。生き物は、温度、匂い、光や音など常に変化する環境因子を感知し、それらの情報を神経回路で統合することで最適な行動を選択します。これまでに、比較的単純な神経系を持つ線虫を用いて、温度を感知する分子メカニズムや神経回路の解明を行ってきました。今後は、同時に多様な環境因子に晒された線虫の行動解析や神経回路の解析を行い、神経系における情報統合メカニズムの解明を目指します。生物学的なアプローチに加え、モデリングなどの物理学的、数学的な手法も積極的に取り入れることで、高等動物にも共通した普遍的な行動決定の情報処理メカニズムを明らかにしたいと考えています。

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榎戸 輝揚

着任日

2019年10月以降(予定)

研究課題

高エネルギー大気物理学の開拓と次世代の宇宙観測への応用

研究室名

開拓研究本部 榎戸極限自然現象理研白眉研究チーム

自己紹介

宇宙や地球の極限的な自然現象は、人類未踏の科学フロンティアです。私は、宇宙で最強の磁石星「中性子星」をX線で観測し、天体物理学の研究を行ってきました。その測定技術を応用し、雷や雷雲という極限自然現象で生じる放射線の研究にも挑戦しています。世界的にも珍しい日本海沿岸の冬季雷を対象に多地点観測網を構築し、雷での光核反応の解明など高エネルギー大気物理学という分野を開拓します。このプロジェクトの理念は Collectivre Power of Science。単一の巨大装置ではなく、多数の装置を有機的に結びつけ科学成果を出していく発想です。この言葉には、学術系クラウドファンディングやオープンサイエンスも活用し、科学を研究者に閉ざさず、社会との協調のなかで文化として捉えなおしたい想いがあります。この理念を軸に、複数の超小型衛星をスケーラブルに協調運用する新しいX線観測に挑戦し、重力波天文学や系外惑星のテーマも視野に入れた宇宙の研究に応用したいと考えています。

2018年度採用

新宅 博文の写真

新宅 博文

着任日

2018年4月1日

研究課題

サブ細胞解像度シークエンシングを実現するマイクロ界面動電現象

研究室名

開拓研究本部 新宅マイクロ流体工学理研白眉研究チーム

自己紹介

micro/nanoスケールにおける流れおよび物質輸送に関する研究を行なっています。特に電場により生じる流れ、すなわち界面動電現象を利用したマイクロ流体システムを開発し、生化学分析や細胞工学への応用を目指しています。最近、電気穿孔および等速電気泳動を用いて一細胞の細胞質および核を数十秒で分画する技術を開発し、同じ一細胞の細胞質RNAおよび核RNAを次世代シークエンシングで分析することを可能にしました。この技術を用いて細胞内におけるRNAの局在や核-細胞質間の輸送を明らかにすることを目指しています。

Nicholas Parrishの写真

Nicholas Parrish

着任日

2018年8月1日

研究課題

哺乳類における内因性ウイルスエレメントの免疫生物学

研究室名

開拓研究本部 Parrishゲノム免疫生物学理研白眉研究チーム
生命医科学研究センター ゲノム免疫生物学理研白眉研究チーム

自己紹介

生命体のゲノムとウイルス間の相互作用に関心があります。特に免疫反応における“自己”が、どのようにゲノムレベルで確立されるかに非常に興味を持っています。外科の臨床医という私自身の背景もあり、ウイルス感染の防御や治療、また移植臓器など特定の“非自己”に対して免疫寛容を誘導する、といった実用的なイノベーションにつながる新しい知見を探求しています。これまで同僚と共に、生命体のゲノム上に存在するウイルスの配列が、piRNAsと呼ばれるスモールRNAをつくり出すことを発見しました。これによるRNA干渉が、ウイルス感染の予防や改善につながるという仮説を、今後検証していきたいと考えています。長い歴史と刺激的な未来のある理研白眉チームの第一期リーダーに選ばれ、生命医科学研究センターで研究できることを光栄に感じています。2014年に京都で生活したことが、私にとってとても素晴らしい経験となっており、再び日本に戻って妻のエリカと一緒に関東のさまざまな場所を訪れるのを楽しみにしています。

川口 喬吾の写真

川口 喬吾

着任日

2018年9月1日

研究課題

細胞運命決定と集団運動の非平衡物理学

研究室名

開拓研究本部 川口生体非平衡物理学理研白眉研究チーム
生命機能科学研究センター 生体非平衡物理学理研白眉研究チーム

自己紹介

子供のころから物事の仕組みや成り立ちを知ることが好きで、物理や数学にとても惹かれていました。その後、多様かつ複雑すぎて原理も何もなさそうな生命現象の中に、セントラルドグマのような強烈に普遍的な仕組みが備わっていることを知ってショックを受け、生命科学と物理学の間にいる研究者を目指すようになりました。現在は、細胞分化現象の物理的プロセスや、発生や組織恒常性にかかわる細胞集団挙動の原理の解明に興味があり、実験と理論の両面から研究を進めていきたいと考えています。分野横断的な新しいポジションに採用していただいたことを励みに、面白い研究をたくさんしていきたいと思います。