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牛白血病ウイルス(BLV)の検出方法

ウイルスは非常に小さいため、ウイルスを見つけたり、どのくらい動物内にいるのかを調べるためには特別な方法が必要

キット解説


新しい牛白血病ウイルス診断法BLV-CoCoMo-qPCRって何? BLV-CoCoMo-qPCRとは、リアルタイムPCRを用いた牛白血病ウイルス(BLV)の定量方法のことです。
BLVのlong terminal repeat(LTR)領域をターゲットとしており、プロウイルスとして組み込まれたBLVを検出することができます。また、Cooedination of Common Motif(CoCoMo)アルゴリズムを用いて作製した縮重プライマーセットにより、未知を含めたほぼすべての牛白血病ウイルス変異株を検出することができます。さらに、ウシ細胞の標的遺伝子(BoLA-DRA)の増幅を行うことでサンプル中の細胞数を推定して標準化することができます。
試験方法


CoCoMo-qPCRを使うとわかること

1)ウイルス感染だけで無く、どのくらい感染しているのかがわかります。  −>感染源となりやすいウシがわかります。
2)母牛から移行抗体をもらっている仔牛でもBLVにかかっているかどうかがわかります。
3)病状が進んでいるかどうかを判断する指標になります。  −>ワクチンや薬を作るのに大きな手助けになります。


応用例
CoCoMo Direct PCR法:リアルタイムPCRが使えないときのために
CoCoMoプライマーを利用し、ウシの血液から直接全てのBLV変異株を検出することができます。Direct PCR法は直接血液サンプルを用いるため、従来のBLV検出方法に比べて安価で迅速にBLVを検出することができます。

Direct PCR法の特徴
DNA抽出手順がない 操作手順が少ない 短時間に結果が得られる コストが安価


BLV-CoCoMo-qPCR-2 牛白血病プロウイルス量定量法

1.材料
【試薬】
1. CoCoMo-BLV Primer/Probe (株)理研ジェネシス
2. BLV PositiveControl/NegativeControl (株)理研ジェネシス
3. BLV PlasmidDNA/DilutionSolution (株)理研ジェネシス
4. Thunderbird qPCR Mix[Code: QPS-101] (東洋紡株式会社)
5. ウシゲノムDNA(約30ng/μl程度)
  ゲノム抽出用試薬(Wizard Genome purification kit, Promega)
【機器】リアルタイムPCR Roche Lightcycler480
(ABI7500はメーカー推奨機器ですので、メーカーの指示に従って使用できます)
    ABI-7500Fastを使用する場合はこちらをご覧ください。

2.操作
1)検体サンプルの調製
ゲノム抽出キット等を用いて検体サンプルからゲノムDNAを抽出する。血中プロウイルス量を求める場合は、全血よりゲノムを抽出する。
抽出したゲノムDNAは30ng/μL程度に調整し、ボルテックスミキサーやウォーターバスなどを用いて十分に均質化する。可能ならば数2から3日以上4℃に置いておく。

2)反応液の調整
BLV検出とDRA遺伝子検出を同時に行うために、2種類の反応液を氷上で必要量+αを調整する。
検量線はBLV plasmidDNA/DilutionSolution(理研ジェネシス)を用いて作成する。DRA用とBLV用は同じ希釈液を使用する。検量線作製時の希釈に用いるチューブは0.5mlチューブを推奨。

(Taqポリメラーゼ等推奨品:Thunderbird qPCR Mix[Code: QPS-101](東洋紡))

<DRA反応液>
試薬分注量(μl/well)
DRA Primer (10x)2
DRA Probe3
Thunderbird qPCR Mix10
検体サンプル(またはStandard)(5)※

<BLV反応液>
試薬分注量(μl/well)
BLV Primer (10x)2
BLV Probe3
Thunderbird qPCR Mix10
検体サンプル(またはStandard)(5)※

※ROX補正を必要とする機器では、適切な量のROXを反応液に添加する。
※検体サンプル等の鋳型はこの段階では加えない。

@各プライマー/プローブはボルテックスしてスピンダウンする。
ATunderbird qPCR Mixおよび検体サンプルを除く試薬を混合し、一度ボルテックスしスピンダウンした後、Tunderbird qPCR Mixを混合し、ピペッティングにより十分混和する。B反応プレート(またはチューブ)に、2種類の反応液を15μLずつ分注する。
C検体サンプル等の鋳型を2種類の反応液に分注する(1検体あたりBLV反応液とDRA反応液による2反応を行う)
D専用シール(またはチューブキャップ)で蓋をし、スピンダウンする。
※反応液をプレートに分注する際はコンタミネーションに留意する。
※反応液調整後、速やかに反応を開始する。

分注例(16サンプルの場合) 分注例(16サンプルの場合)
DRA用反応液+検体サンプル
BLV用反応液+検体サンプル

3)LC480リアルタイムPCRシステムによる増幅と検出
(ABI-7500Fastを使用する場合はこちらをご覧ください。)
【反応条件】
50℃ 2分 (Toyoboの酵素の場合このステップはなくてもいいかもしれません)
95℃ 1分
95℃ 15秒 *
60℃ 1分 * 45 Cycle

4)検量線をもとに、DRA、BLVそれぞれについて解析を行い、各々のサンプルのコピー数を算出する。

5)プロウイルス量を計算する
血中プロウイルスコピー数を算出する場合は、白血球数(/μL)×プロウイルス量÷105で算出できる。

キット解説 大学院生リサーチアソシエイト(JRA)院生募集 HIV-1によるエイズ発症機構の解明および創薬研究 ヒトおよびウシレトロウイルスによる白血病発症機構の解明とその制御方法の確立 インフルエンザウイルスの複製機構の解明と創薬研究 動物MHC研究会のページ

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