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2016年6月23日

シビレエイ発電機構を利用したATP系発電システム

理研No. 08139

発明者

田中 陽(集積バイオデバイス研究ユニット)、西中 正弘、北森 武彦(東京大学)

背景

火力や原子力等の既存の方法に代わる、クリーンで安全かつエネルギー効率の高い発電機の開発は重要な課題です。水力や風力、地熱、太陽光などの自然依存型発電は、地形や自然状況に左右され、安定供給が難しいという現実がありました。そこで近年、生物機能に着目し、酸化還元酵素を利用したグルコースのみで発電するバイオ燃料電池が開発されていますが、従来の発電法に比べて出力性能に劣るという問題がありました。

概要

強力な電気を発生する器官を有する電気魚に着目し、その生体特有の高機能な構造を直接組み込んだ高機能なATP発電機を実現することを創案しました。具体的には、ナノ・マイクロ加工をベースとしたデバイス技術を用いて集積化したシビレエイ発電機構を利用した発電機を提供します。

シビレエイの発電器官と発電原理の図

図1: シビレエイの発電器官と発電原理

発電ユニットの図

図2: 発電ユニット

発電ユニットを組み込んだデバイス例の図

図3: 発電ユニットを組み込んだデバイスの例

利点

  • ATPのみで発電
  • 高いエネルギー変換効率(~40%)
  • クリーン・安全な発電手法

応用

  • 体内発電
  • 残飯や下水などを用いた環境発電
  • オンデマンド負荷追従発電

文献情報

  • 1.特許第6066312号
  • 2.Sci. Rep.6,25899 (2016).

関連情報

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