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2018年10月5日

1分子プロテオーム・分子総体解析技術

理研No. 08682

発明者

谷口 雄一(一細胞遺伝子発現動態研究ユニット)

背景

プロテオーム解析では、生体試料内の各種タンパク質や分泌物の量を網羅的に測定したデータから、生体状態の分析・診断を行います。しかしながら、分析に一般的に用いられる質量分析法は、装置・試料のコストが高く、解析にも時間を要し、感度も限られているという課題があります。そのため、より容易に短時間で安価に高い感度で行うことができる手法の開発が求められています。

概要

蛍光1分子イメージングと電気泳動・クロマトグラフィーを応用して、容易に低価格かつ短時間で高感度に、かつ高精度でプロテオーム解析を行うことができる方法を発明しました。

タンパク質を蛍光色素でラベル化し、1分子レベルで検出の図

図1:タンパク質を蛍光色素でラベル化し、1分子レベルで検出

1分子蛍光ラベル化率の評価法の図

図2:1分子蛍光ラベル化率の評価法

分析装置における1分子撮像画像の例の図

図3:分析装置における1分子撮像画像の例

利点

  • 低価格・短時間・高感度に各プロテオーム分画を分析可能
  • 分離距離と1分子像の特徴から各分画を高分解能で分析可能

応用

  • 病気の早期診断、難解な病気の診断、極微量試料の分析
  • 細胞内分子ネットワークの解析、細胞状態クラスタリング
  • 1細胞レベルでの解析

文献情報

  • 1.特願2017-177070
  • 2.Simon Leclerc, Youri Arntz, Yuichi Taniguchi, "Extending Single Molecule Imaging to Proteome Analysis by Quantitation of Fluorescent Labeling Homogeneity in Complex Protein Samples", Bioconjugate Chemistry,
    doi:10.1021/acs.bioconjchem.8b00226

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