
現在、ライフサイエンス系の研究機関においては、創薬・医科学分野の研究成果や基盤技術の提供を通じて、人々の健康維持や安心・安全な生活に寄与していくことが求められています。
創薬研究のプロセスは、疾患ターゲットやメカニズムの特定、疾患に関係するタンパク質等に作用させるリード化合物の探索・同定、リード化合物の最適化、薬効の確認試験、安全性の確認などの非臨床試験、その後の臨床試験という流れになっています(図1)。理化学研究所では、これまでのライフサイエンス研究の研究成果から生まれた、創薬研究に利用できるプラットフォーム技術を整備・強化する「創薬研究基盤整備プログラム」ならびに、理研内の創薬研究シーズの探索、そのフィージビリティ研究を通じた知的財産権の強化を図る「創薬支援プログラム」により創薬研究を加速させ、研究成果の社会への迅速な還元を目指します。
図1 創薬研究のバトンゾーンと創薬基盤強化プロジェクトの位置づけ
創薬基盤強化プロジェクトでは、創薬研究のバトンゾーンを目指して、2つのプログラムを柱に据えています。「創薬研究基盤整備プログラム」では、「ケミカルバンク基盤」「NMR基盤」「マウス基盤」「分子イメージング・創薬化学基盤」の4つの基盤を構築し、理研にあるライフサイエンス系の技術インフラを創薬研究に役立つ基盤技術として整備することで、理研内外の研究者や企業の方の利用促進を図ります。「創薬支援プログラム」では、主に理研内にある創薬研究シーズについてフィージビリティ研究をサポートすることで、付加価値の高い特許の創出を通じて製薬・バイオベンチャーに技術移転を図ります。
図2 創薬研究におけるプラットフォーム技術(創薬基盤技術)