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2012年3月29日

鈴木梅太郎博士の史料が化学遺産に認定!

鈴木梅太郎博士

理研で所蔵している農芸化学者・鈴木梅太郎博士の「米糠中の一成分アベリ酸(ビタミンB1)の製法」の特許出願草稿と博士直筆ノート2冊を含む、ビタミンB1発見に関する資料が化学遺産に認定されました!

化学遺産は、化学と化学技術に関する貴重な歴史資料の保存と利用を推進するため、社団法人日本化学会が認定しているものです。それら歴史資料を文化、産業遺産として次世代に伝え、化学や教育、工業の発展につなげることを目的としています。

実は、世界で最初にビタミンを発見したのは鈴木梅太郎博士でした。1910年、博士が米糠から取り出すことに成功した脚気(かっけ)に効く物質、それが世界で初めてのビタミンでした。アベリ酸(のちにオリザニンと改名)と名づけ、その年の12月13日の東京化学会例会で報告し、翌年、論文を発表しました。それが現在のビタミンB1にあたります。

しかし、論文が日本語だったため国際的には認知されず、1911年に鈴木梅太郎博士が発見した同じ物質を分離したポーランドのフンク博士が、その物質を生命の「vital」とアミン「amine」からビタミン「vitamine」と名づけ、世界的に広まったのです。命名こそできなかったものの、世界初のビタミン発見者は日本人だったのです!そして鈴木梅太郎博士がアベリ酸を報告した12月13日を「ビタミンの日」としています。

ちなみに認定された博士の直筆ノートを拝見すると、英語がびっしり!英語でメモされていたんですね。15歳で単身で上京し、苦学の末に東京農林学校(現・東京大学農学部)に入学、ドイツ留学を経て研究街道まっしぐらでした。また、博士はとても人望が厚く、弟子たちによって博士に関する史料が大切に残されていました。今では理研の記念史料室でその意志を受け継ぎそれらを大切に保管しています。

博士の直筆ノート1 博士の直筆ノート2

4月21日(土)に開催する「和光研究所 一般公開」では、記念史料室も見学いただけます。皆さまのご来場、お待ちしています!


2012年2月13日
インフルエンザ