広報活動

RSS Print

2016年7月22日

全天X線監視装置MAXIが2016年のISS Research Awards "Space Station Top Results for Discoveries"を受賞

全天X線監視装置MAXIが2016年の国際宇宙ステーション(ISS)研究開発賞"ISS Research Award Space Station Top Results for Discoveries"を受賞しました。"ISS Research Award"は、イノベーションの創出や顕著な成果等、ISSで技術革新や顕著な成果を上げた研究を選定、表彰するものです。米国が中心のISS科学研究において、日本の研究が表彰されることは、日本のISS研究のレベルの高さを示すものです。

X線を出す星は変動が激しく、その時間スケールはミリ秒から10年以上にわたります。X線新星と呼ばれる「新しいX線星」もしばしば現れ、その多くはブラックホール連星系です。MAXIは2009年にISSに取り付けられて以来7年間にわたってX線の空を観測し続け、6個のブラックホールを発見しています。MAXIは感度が高いので我々の銀河系のどこでブラックホール新星が発生してもとらえる能力があります。天体のX線変動現象については、これまでに350件もの天文学電報を発信しました。MAXIのX線観測データは即座に処理され、理研のMAXIホームページを通じて世界中の天文学者、天体物理学者の研究に供されています。MAXI発のリアルタイム速報とインターネットの普及により、時間領域の天文学(time domain astronomy)が可能になりました。今回の受賞は、「時間領域の天文学」の創設が評価されました。

今年(2016年)2月には、アメリカLIGOチームによって重力波が発見されました。この重力波イベントの起こった時刻にMAXIは放射線帯にいたため観測はできませんでしたが、次回の重力波イベントは視野内で起こるかもしれません。そうすればMAXIのリアルタイム速報によって、世界の天文学者が観測を開始し、重力波天体の研究が大きく進むことが期待できます。

MAXIの天体情報はすべて理化学研究所から発信されています。「理研発のリアルタイム天文学」にご期待ください。

関連リンク

表彰式の様子:(左から)Julie Robinson (NASA ISSチーフサイエンティスト)、Josh Cassada (NASA宇宙飛行士)、 三原建弘 (理化学研究所 MAXIチーム)、James Kirkpatrick (American Astronautical Society、Executive Director)、Gregory Johnson (CASIS President)
写真:表彰式。2016年7月14日(木)@米国サンディエゴにて。
(左から)Julie Robinson (NASA ISSチーフサイエンティスト)、Josh Cassada (NASA宇宙飛行士)、 三原建弘 (理化学研究所 MAXIチーム)、James Kirkpatrick (American Astronautical Society、Executive Director)、Gregory Johnson (CASIS President)
写真:授与された盾。ガラス製(15×20cm)で、宇宙ステーションから撮影された月の出が写しこまれている。