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2019年8月29日

第28回「理化学研究所里庄セミナー」を開催しました

理化学研究所と科学振興仁科財団が主催する「理化学研究所里庄セミナー」が8月17日(土)に開催されました。

里庄セミナー会場内の写真

このセミナーはわが国の原子物理学の父であり、理研第4代所長そして戦後の株式会社科学研究所初代社長をも務めた仁科芳雄博士の顕彰事業の一つとして1992年から毎年行われております。今年で第28回目を迎えました。理研の第一線の研究者が青少年の科学に対する関心を高めるとともに、地元の企業や研究機関との交流を図ることを目的として、仁科芳雄博士の生誕地里庄町において開催しています。

講演中の渡邉朋信チームリーダーの写真

ひとつ目の講演は「生命現象と「光」」と題し渡邉朋信チームリーダー(生命機能科学研究センター 先端バイオイメージング研究チーム)が講演しました。光を当てるだけで細胞の中身がわかるようにすることに挑戦している渡邊チームリーダーは、散乱光から得られるスペクトル(色情報)のうち、ラマン散乱を使って細胞の識別や分類が出来るのではないかと考え、その実験方法や観測結果などを紹介いたしました。これらの技術はiPS細胞を用いた疾患予測への応用にも使うことが出来ます。

講演中の初田プログラムディレクターの写真

続いて、初田プログラムディレクター(数理創造プログラム仁科加速器科学研究センター 量子ハドロン物理学研究室 室長)により「数理が開く科学の扉」をテーマにした講演でした。講演は「我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか?」という問いから始まりました。現在科学の謎とされている「宇宙の起源と進化」「元素の起源と進化」「生命の起源と進化」について、数理を駆使した解明が進んでいることを、重力波の予言と発見や元素合成の予言と観測を具体例として解説しました。

講演会場は110人ほどの参加者で満員状態で、講演の合間や終了後にも研究者にいろいろな質問をされる方も大勢いて、参加者のみなさんの科学への興味は絶えませんでした。

理化学研究所里庄セミナーは、来年も8月のお盆の頃に開催を予定しています。詳細は決定次第、理研ウェブサイトのイベント欄でご案内しますので、ご興味のある方はぜひ来年ご参加ください。