広報活動

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2009年8月27日

独立行政法人 理化学研究所
東海ゴム工業株式会社

介護支援ロボット「RIBA(リーバ)」による移乗作業の実現

-ロボットによる人の優しい抱き上げで、介護の労力を大幅に軽減-

人を抱き上げた様子

人を抱き上げた様子(動作)
高年齢化社会の急進やメタボリック症候群の後遺症は、寝たきりで要介護な方たちを増加させる大きな社会現象となり始めています。この現象の進展とともに、介護者不足も社会が解決すべき大きな課題に挙げられています。ところが、ベッドから車椅子、車椅子からトイレ便座など、要介護者の日常には移乗作業が欠かせず、1日に何回となく繰り返され、肉体的な重労働となっています。ある介護施設では、介護士1人当たり、1日に約40回もの移乗作業を行い、腰痛などに悩まされている、といいます。

理化学研究所と東海ゴム工業が2007年に設立した理研-東海ゴム人間共存ロボット連携センター(RTC)は、介護者の負担を軽減することができる介護支援ロボット「RIBA(Robot for Interactive Body Assistance;リーバ)」の開発に成功しました。RIBAは、親しみやすいイメージのクマに似た容姿で、人間のような両腕で、61kgの人をベッドや車椅子から抱き上げ、移動させ、抱き下ろす、という一連の移乗作業を行える世界初のロボットです。2006年に理研が独自に開発した介護ロボット「RI-MAN」は、決まった位置に座っている18.5kgの人形の抱き上げが限度でしたが、RIBAでは、理研の制御・センサ・情報処理技術を高めるとともに、東海ゴム工業の材料・構造設計技術を融合するなどして、介護者が触覚を介してロボットを操作し、さまざまな状況で柔軟に対応できる操作方法と、世界最大級の自重比を誇る可搬荷重を実現しました。発泡ウレタンなどの柔軟素材や成形技術で、全身をソフトな外装で包んで安全性を高め、人を優しく抱き上げる能力を高めました。 RTCは数年以内に介護施設でモニター使用を行って課題を整理し、その後、東海ゴム工業が商品化を目指す予定です。RIBAは、介護問題という社会的な課題克服に貢献できる道筋をつけることとなりました。

>> RIBAのホームページ

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理化学研究所
理研-東海ゴム人間共存ロボット連携センター
ロボット感覚情報研究チーム
チームリーダー 向井 利春(むかい としはる)
Tel: 052-736-5867 / Fax: 052-736-5868