広報活動

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2018年9月4日

量子科学技術研究開発機構
国立天文台
東京大学
東京工業大学
九州大学
理化学研究所

超新星爆発ニュートリノで宇宙核時計テクネチウム98が生成されることを予言

量子科学技術研究開発機構(理事長 平野俊夫)の早川岳人上席研究員、国立天文台の梶野敏貴准教授、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構の野本憲一上級科学研究員、東京工業大学の千葉敏教授、九州大学の橋本正章教授、理化学研究所の小野勝臣研究員他の共同研究グループは、超新星爆発で放出されるニュートリノによって、自然には存在しないテクネチウム98(98Tc)が生成されることを理論計算によって予測しました。

超新星爆発の初期に、中心部の原始中性子星から膨大な数のニュートリノが放出され、そのニュートリノがエネルギーの一部を外層に落とし超新星爆発を引き起こします。この時、一部のニュートリノが既存の原子核と反応し、タンタル180等の新しい核種を生成します。ニュートリノには、電子ニュートリノ、ミューニュートリノ、タウニュートリノとその反ニュートリノの6種類あります。これまでの研究で、主に反電子ニュートリノ以外の5種類のニュートリノによって上記核種が生成されていることが判っていました。もし、残りの反電子ニュートリノの寄与の大きい核種が存在すれば、6種類のニュートリノ全ての平均エネルギーが評価でき、超新星爆発の理解に大きく寄与します。

本研究グループは、98Tcがニュートリノで生成された可能性に気づき、関連するニュートリノ原子核反応率を計算し、超新星爆発モデルを用いて98Tcの生成量を計算しました。その結果、反電子ニュートリノの寄与が最大20%あることが判明しました。すなわち、反電子ニュートリノの寄与が大きい重元素の初めての発見です。また、隕石研究が進展すれば、太陽系形成時の98Tcの量と超新星爆発が発生した年代が評価可能であることを示しました。本研究は超新星爆発の6種類のニュートリノ全ての平均エネルギーの解明、近い将来に期待される超新星爆発の反電子ニュートリノのエネルギーの予測に寄与する成果です。

詳細は量子科学技術研究開発機構のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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