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2018年10月2日

東京大学
理化学研究所

植物ホルモンのマスター転写因子BIL1/BZR1の特異的な立体構造を解明

ブラシノステロイドは主に植物の成長や形作りなどを促す植物ホルモンです。ブラシノステロイドの生理作用には、植物細胞におけるブラシノステロイド情報伝達のマスター転写因子群を介して引き起こされる特異的かつ多様な遺伝子応答が不可欠です。

東京大学大学院農学生命科学研究科の宮川拓也特任准教授と田之倉優特任教授、理化学研究所環境資源科学研究センターの中野雄司専任研究員を中心とした研究グループは、ブラシノステロイドのマスター転写因子BIL1/BZR1とその標的DNAの複合体構造をX線結晶構造解析法により決定しました。これは、高等植物で高度に保存されているBZRファミリー転写因子において初めて解明された三次元構造です。BIL1/BZR1及びアミノ酸配列の類似性をもつbHLHファミリー転写因子の立体構造とDNA結合特性を詳細に比較することにより、BIL1/BZR1に特有の塩基配列認識のメカニズムを分子レベルで説明しました。本研究で明らかにしたBIL1/BZR1の構造基盤は、非常に多くの高等植物において進化的に保存されており、植物におけるブラシノステロイド応答遺伝子の多様性を生み出す仕組みの一つであると推測されます。

詳細は東京大学大学院農学生命科学研究科・東京大学農学部のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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