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2011年6月14日

理化学研究所

被災地の研究者向けに遺伝子解析環境を無償で提供

―被災地の研究者はネット経由で解析が可能に―

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)オミックス基盤研究領域(理研OSC、林崎良英領域長)は、バイオインフォマティクス環境を再構築することで、東日本大震災の被災地における研究活動に対する支援を実施します。6月14日より、理研OSCに遺伝子解析のためのホスティング※1環境を設置し、被災地の研究者に無償で提供します。

理研OSCは、日本の次世代シーケンス拠点として開発した技術を産官学へ広く提供しています。今回の震災では、東北地方太平洋沿岸にある国や大学の水産系研究施設が大きな被害を受けたほか、東日本の多くの大学のバイオ系研究施設でも建物をはじめ研究設備・機器が被災しました。被災地域での早期のバイオインフォマティックス環境の立ち上がりが望まれていることから、理研OSCは、無償で遺伝子解析環境を提供することを決めました。

今回提供するバイオインフォマティクス環境は、専用サーバーと遺伝子解析ソフトで構成されます。専用サーバーは理研OSCに設置し、遺伝子解析ソフトには、CLCバイオジャパン社※2の”Main Workbench”を採用しています。被災地の研究者は、インターネット経由で専用サーバーにアクセスすると、解析ソフトを使用でき、統合解析の結果を入手することができます。また、理研OSCからIT関連サポートを受けることも可能です。このため、研究者は、通常のサーバー環境構築が不要になるだけでなく、設置及び保守に必要な電力、リソースなどの各種コストを省くことができます。今回の支援を通じて、理研OSCは、被災地の多くの遺伝子関連分野の研究者が速やかに研究活動を再開し、高精度な遺伝子発現解析を継続して実施できるよう貢献していきます。

お問い合わせ先

独立行政法人理化学研究所 オミックス基盤研究領域 連携促進室 学術/広報担当
Tel: 045-503-9222 / Fax: 045-503-9216
public [at] gsc.riken.jp
※[at]は@に置き換えてください。

横浜研究推進部 企画課
Tel: 045-503-9117 / Fax: 045-503-9113

報道担当

独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当
Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715

補足説明

  • 1.
    ホスティング
    サーバーの利用者自身で運営及び管理をしなくてもいいように、有料または無料でサーバー機器の記憶スペースや情報処理機能などを利用させるサービス。
  • 2.
    CLCバイオジャパン社
    CLCバイオジャパン社は、日本市場におけるバイオインフォマティックスサービス提供を目的とし、CLC bio社(Denmark)の子会社として、2009年に設立された。

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