広報活動

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2014年9月12日

公益財団法人先端医療振興財団
独立行政法人理化学研究所

第一症例目の移植実施について

本日、「滲出型加齢黄斑変性に対する自家iPS細胞由来網膜色素上皮(RPE)シート移植に関する臨床研究」における第一症例目の被験者に対し、iPS細胞由来の網膜色素上皮シートの移植を行いましたので下記の通りお知らせ致します。

手術スケジュール

実施場所:先端医療センター病院(神戸市中央区港島南町2丁目2番)
手術開始時刻:14時20分
手術終了時刻:16時20分(その後、経過観察を経て現在に至る)
執刀医:栗本眼科統括部長ら眼科医3名を含む手術チーム

手術結果

約1.3mm×3mmのRPEシート1枚を被験者眼球(片目)の網膜下に移植しました。多量の出血等、重篤な有害事象の発生はありませんでした。

被験者について

兵庫県在住,70歳代,女性
※ 被験者の個人情報の保護の観点から、また、被験者本人の強い希望により、被験者に関するその他の情報の公開を控えさせて頂きます。

研究費について

本臨床研究は、主に科学技術振興機構(JST)の「再生医療実現拠点ネットワークプログラム 再生医療の実現化ハイウェイ」、および「厚生労働科学研究費補助金 再生医療実用化研究事業」からの研究費によって実施されています。

栗本康夫眼科統括部長コメント

本日の手術が無事に終わって安堵しております。本臨床研究はiPS細胞を使った再生医療の確立という大きな目標に向かっての小さな一歩であり、本日の手術は、その臨床研究全体の中での一つのステップでしかありませんが、大きな節目を乗り越えられた事は大変に嬉しく思っております。

本日の手術は世界で初めてiPS細胞から作成した組織を患者さんの体内に移植するということで、手術を受けられる患者さんには大きな不安もあったかと思います。治療に伴うリスクなど諸々を全て受け入れられた上で、手術を受けても良いと決断された患者さんの勇気に最大限の敬意を表したいと思います。

そして、今日にいたるまで、幾多の障害を乗り越え多大なる苦労をされてきた高橋先生に改めて最大限の敬意を表すると共に、本プロジェクトに関わってきた神戸理研の皆さんにも深甚なる感謝を申し上げます。

また、内輪ではありますが、この臨床研究を支えてくれた先端医療センターと臨床チームの優秀なスタッフの皆様にも心より感謝しております。さらに、本臨床研究は神戸市立医療センター中央市民病院の全面的なバックアップなくしては成し遂げられませんでした、御尽力を賜りました神戸市立医療センター中央市民病院の皆様にも深く感謝申し上げます。

最後に、何よりもこの臨床研究が成立するためには山中先生によるiPS 細胞の樹立が無ければならなかった訳ですが、同時に故笹井先生の幹細胞を網膜組織に分化させる研究無くしてはこのプロジェクトはこの世に存在し得なかったものです。慎んで敬意と感謝の念をお伝えしたく存じます。

引き続き、本日手術を受けられた患者さんが良好な経過を辿られるよう、診療に最善を尽くして参りたいと存じます。

2014年9月12日
栗本康夫

高橋政代プロジェクトリーダーコメント

手術が順調に終わりましたことが大変うれしいです。 iPS細胞を使った再生医療の第1歩を踏み出すことができたと思います。 今、研究を始めてからここまでの長い期間にお世話になった方々を思い出しております。非常に多くの方に応援、サポートをしていただきました。すべての方に深く感謝するとともに、これをスタートとして、必ず治療として多くの方に届けられるように歩みをとめずに進みたいと決心を新たにしております。 ありがとうございました。

2014年9月12日
高橋 政代

問い合わせ

先端医療振興財団 総務課
Tel: 078-306-1700 / Fax: 078-306-1708

理化学研究所
発生・再生科学総合研究センター 国際広報室
Tel: 078-306-3092, 3310
cdb-pr [at] cdb.riken.jp ([at]は@に置き換えてください。)

広報室
Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715