広報活動

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2014年10月29日

理化学研究所

ロシアの2機関と医療・ゲノム科学分野での協力覚書を締結

-ロシアや国際社会での予防・診断医療への貢献に向け第一歩-

理化学研究所(理研、野依良治理事長)の予防医療・診断技術開発プログラム(PMI、林崎良英プログラムディレクター)は10月27日、ロシア連邦のカザン大学およびタタールスタンがんセンターの2機関と、医療・ゲノム科学分野での先端的な技術開発を目指すための協力覚書に調印しました。調印式は、ロシア連邦タタールスタン共和国の首都カザンで行われました。

今回の協力覚書締結により、参加3機関が保有する、資金、経営、臨床研究、技術開発などのリソースを結びつけ、相互の機能を補完し合うことで、付加価値の高い新たな研究成果の創出が期待されます。将来的にはロシア連邦や周辺諸国のみならず、開発した新技術や知見を広く国際社会で実用化し、創造的で高度な予防医療、診断医療の実現を目指します。今回の協力覚書の締結はその第一歩となります。

背景

理研PMIは、基礎科学と医療分野の融合を推進させるために設置されたプログラムです。研究のシーズを医療機関・企業・研究者の間で共有するインターフェースとして、医療現場に最先端の技術を提供し、実用化を促進することを目指しています。

一方、ロシア連邦では、これまでに蓄積した科学技術基盤を生かした医療水準の引き上げが国家的課題の1つとなっており、ロシア連邦内に7つある連邦大学の1つであるカザン大学は、この課題に取り組む重点機関に指定されています。カザン大学のオレグ・グーセフ博士は、タタールスタンがんセンターと協力してがん疾病に関連する遺伝子のメカニズムを解明することに関心を持っており、理研が保有する次世代シーケンサー等の最新設備・技術を駆使した解析を行うために、共同研究の準備を進めてきました。

協力覚書の内容と期待される成果

今回の協力覚書では、医療・ゲノム科学分野における特定のテーマに向けた新たな研究技術開発を促進することが合意され、がんに関連する遺伝子メカニズムの解明などに取り組んでいきます。将来的には、特定の感染症の診断技術開発や予防医療システムの開発などに順次拡大していく計画です。

これらの取り組みは、ロシア連邦と周辺諸国、さらには広く国際社会に貢献できる仕組みづくりにつながると期待されます。

PMIは、今後も医療・ゲノム科学分野において国際的な組織活動を促進していくことを通じて、個々の患者や市民・国民の健康福祉の向上を目指します。

問い合わせ先

独立行政法人理化学研究所
予防医療・診断技術開発プログラム
プログラムディレクター 林崎 良英 (はやしざき よしひで)
Tel: 045-503-9218 / Fax: 045-503-9219

報道担当

独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当
Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715
お問い合わせフォーム

補足説明

  1. カザン大学

    ロシア連邦タタールスタン共和国の首都カザンにある大学。1804年の創設で、同国で3番目に古い。

  2. タタールスタンがんセンター

    ロシア連邦タタールスタン共和国におけるがんの専門治療、研究、教育を受け持つ機関。

調印式の写真

写真 調印式の様子(ロシア連邦タタールスタン共和国の首都カザンにて)

右から、タタールスタンがんセンターのルステム・カサノフ センター長、カザン大学のイルシャト・ガフロフ学長、理研PMIの林崎良英プログラムディレクター。