広報活動

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2015年8月4日

理化学研究所
株式会社ExaScaler
株式会社PEZY Computing

スーパーコンピュータ「Shoubu(菖蒲)」がGreen500で世界第1位を獲得

理化学研究所(理研)が、株式会社ExaScaler、株式会社PEZY Computingと共同で一部設置を完了させた2 PetaFLOPS級の液浸冷却スーパーコンピュータ「Shoubu(菖蒲)」の初期計測実験において計測された性能数値の一つである7.03ギガフロップス/ワット (GFLOPS/W)が、2015年8月1日に発表された最新のスーパーコンピュータランキングの消費電力性能部門である「Green500[1]」において、世界第1位を獲得致しました。これは2007年にGreen500の発表が開始されて以来、理研として初の世界第1位獲得であることに加え、日本企業が開発したスーパーコンピュータとして初、更にはベンチャー企業が開発したスーパーコンピュータとしても世界初の快挙です。

理研とExaScaler、PEZY Computingは、今後のスーパーコンピューティングにおける2つの大きな柱であるメニーコアプロセッサと液浸冷却システムを用いて今後のスーパーコンピューティング環境に向けての知見を深める目的で、2015年4月30日付けで共同研究契約を締結し、ExaScalerの最新の液浸冷却システム「ExaScaler-1.4」を用いた5台の液浸槽からなる、理論演算性能が2ペタフロップス(PetaFLOPS)級の液浸冷却スーパーコンピュータを「Shoubu(菖蒲)」と命名して設置作業を行っております。その一部については2015年6月末に試験稼働を開始しましたが、その際の部分的な構成確認実験時に計測された、最終構成の6割に当たる768個のPEZY Computingのメニーコアプロセッサを用いて最終仕様の6割程度の500MHz駆動で計測された演算性能値(Rmax)の412.7テラフロップス(TeraFLOPS)が、2015年7月13日に発表された最新のスーパーコンピュータランキングの絶対性能部門である「Top500[2]」において、世界第160位(国内20位)と認定されました。

更に、初回の計測実験において512個のPEZY Computingのメニーコアプロセッサを用いて716MHz駆動で計測された1W当たりの消費電力性能値である7.032 GFLOPS/Wが、2015年8月1日に発表された最新のスーパーコンピュータランキングの消費電力性能部門である「Green500」において、世界第1位と認定されました。今回の初回の計測実験において計測された消費電力性能値は、世界で初めて7 GFLOPS/Wを超えたものであり、昨年11月に発表された前回の「Green500」の世界第1位の数値(5.271 GFLOPS/W)を33.4%上回る、非常に高い数値でありました。

今回の初期計測実験により得られた計測結果からは、PEZY ComputingのメニーコアプロセッサとExaScalerの液浸冷却システムの組み合わせが、今後のスーパーコンピューティング環境において特に重要となっている消費電力性能の観点から、大きな可能性と将来性を有していることが強く示唆されています。理研では、ExaScaler、PEZY Computingとの共同研究契約に基づいて「Shoubu(菖蒲)」全系の設置完了に向けて作業を進めながら、第2回目以降の計測実験では、更に高い消費電力性能値と演算性能値を計測出来るように最適化作業を推し進めていく計画です。また6か月後を目途に、「Shoubu(菖蒲)」の第1回目の仕様更新も予定しています。

理研 情報基盤センター 姫野龍太郎センター長のコメント

今回、当センターに設置したShoubu(菖蒲)が電力性能比で非常に高い性能を示し、Green500のトップを獲得したことをExaScaler、PEZY Computingとともにまずは祝いたいと思います。今後、全系の完成と最適化を進めて行くなかで、どこまで性能が高められるか、そして、実際の応用分野で性能がどこまで発揮できるか、試して行くことを楽しみにしております。

「ExaScaler-1.4」液浸槽5台による液浸冷却スーパーコンピュータ「Shoubu(菖蒲)」全景写真

「ExaScaler-1.4」液浸槽5台による液浸冷却スーパーコンピュータ「Shoubu(菖蒲)」全景

「ExaScaler-1.4」を構成するExaScalerの液浸冷却専用、高密度演算ボード群「Brick」の写真

「ExaScaler-1.4」を構成するExaScalerの液浸冷却専用、高密度演算ボード群「Brick」

「ExaScaler-1.4」に使用されているPEZY Computingのメニーコアプロセッサ「PEZY-SC」の写真

「ExaScaler-1.4」に使用されているPEZY Computingのメニーコアプロセッサ「PEZY-SC」


補足説明

  1. Green500

    Green500は、世界で最も消費電力あたりの性能が良いスーパーコンピュータ・システムを上位500位までランク付けし、評価するプロジェクト。近年のグリーン化の潮流を受けて、2007年11月からTOP500リスト内のスパコンの電力性能(速度性能値 / 消費電力)をTOP500に合わせて半年ごとに発表している。

  2. Top500

    TOP500は、世界で最も高速なコンピュータシステムの上位500位までを定期的にランク付けし、評価するプロジェクト。1993年に発足し、スーパーコンピュータのリストを年2回(6月、11月)発表している。

発表者

理化学研究所 情報基盤センター
ユニットリーダー 黒川 原佳 (くろかわ もとよし)

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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