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2016年7月20日

理化学研究所

冨岡文部科学副大臣がベトナム農業遺伝学研究所(理研等との国際共同研究拠点)を訪問

2016年7月19日、冨岡勉 文部科学副大臣がベトナム農業遺伝学研究所(AGI)を訪問し、理化学研究所(理研)が参画している国際共同研究の現場を視察されました。また、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)から伊藤宗太郎副理事らが視察に参加されました。

理研環境資源科学研究センター(CSRS)は、2012~2015年に「e-ASIA共同研究プログラム」[1]に参画し、最先端科学技術を用いたキャッサバ[2]の分子育種に関する共同プロジェクトを推進してきました。以降、AGIと協力協定を締結し、キャッサバ、ダイズの分子育種に関する共同研究を続けています。また、2016年からは「地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)」[3]に参画しており、アジアにおける国際共同研究をさらに発展させています。

今回のご訪問では、CSRS植物ゲノム発現研究チームの関原明チームリーダーと内海好規研究員、キャッサバ分子育種国際共同研究ラボ(ILCMB)[4]に長期滞在し研究を行っている同チームの徳永浩樹特別研究員がプロジェクトの概要、キャッサバの組織培養の様子などを紹介しました。

関原明チームリーダーが、冨岡勉文部科学副大臣に研究の説明をしている写真
キャッサバを囲んで冨岡勉文部科学副大臣に研究の説明をしている写真

補足説明

  • 1.
    e-ASIA共同研究プログラム

    東アジア地域における科学技術分野の研究交流を加速し、研究開発力を強化することにより、環境、防災、感染症など、東アジア諸国が共通して抱える課題の解決を目指すプログラム。参加機関により3か国以上の多国間国際共同研究の支援等を実施。日本からは文部科学省、科学技術振興機構(JST)及び日本医療研究開発機構(AMED)が参加。

  • 2.
    キャッサバ

    熱帯地域で生育する芋の一種。成長が早く、条件の悪い環境においても生育可能であり、葉・茎・根を無駄なく利用できる植物。調味料や甘味料といった食用のみならず、バイオエタノールなどの原料や飼料として利用することができ、ベトナムをはじめとする熱帯地域の国々では作物としての重要性が高まりつつある。近年では、病虫害の克服や高収量、デンプンを多く含む有用キャッサバの生育が求められており、遺伝子解析、品種改良に有効な情報の収集、最先端技術を用いた新品種の創出が求められている。

  • 3.
    地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)

    科学技術振興機構(JST)、日本医療研究開発機構(AMED)及び国際協力機構(JICA)が共同で実施している、地球規模課題解決と将来的な社会実装に向けて日本と開発途上国の研究者が共同で研究を行う研究プログラム。理研は研究課題「ベトナム、カンボジア、タイにおけるキャッサバの侵入病害虫対策に基づく持続的生産システムの開発と普及(研究代表者:高須啓志(九州大学大学院農学研究院教授))」に参画している。

  • 4.
    キャッサバ分子育種国際共同研究ラボ(International Laboratory for Cassava Molecular Breeding;ILCMB)

    2012年、国際熱帯農業センター(CIAT)とベトナム農業遺伝学研究所(AGI)が設立したアジア地域のキャッサバ分子育種のハブとなる国際共同研究ラボ。理研のグループは設立当初からコアグループとして参加し、ILCMBの活動を通じ理研が持つ先端技術を導入してキャッサバ分子育種を推進すると共に若手研究者の人材育成を実施している。

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