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2018年2月2日

理化学研究所

理化学研究所・産業技術総合研究所合同シンポジウムを開催

平成30年1月31日(水)、日本科学未来館(江東区)にて「理化学研究所・産業技術総合研究所 合同シンポジウム-22世紀に向けて-」を開催しました。

産総研と理研は、総合研究機関としての能力を活かし、世界トップクラスの研究開発力、研究資源・人材を活用した協力体制を構築し、世界初/世界一の技術の実現に向けた研究協力を推進するため、平成28年8月30日(火)に基本協定を締結しています。

本シンポジウムでは、両機関が協力して初めて実現できる2050年の社会課題解決を目指した「理研・産総研チャレンジ研究」や、両機関が組織単位でロードマップを描いて綿密に共同研究を推進している量子技術分野や人工知能分野から、研究事例が紹介されました。

また、サイエンスライター・作家の竹内薫氏をファシリテーターとしてお招きし、両機関の研究者に産業界から日本電気株式会社取締役 執行役員常務 兼CTOの江村克己氏と三菱ケミカル株式会社横浜研究所バイオ技術研究室長の水無渉氏を加えた7名をパネリストとしてのディスカッションが行われました。

チャレンジ研究の紹介では

  • 仮想現実とロボティクスの融合による高度高齢化社会支援
  • シリコン技術による室温動作量子計算機
  • 空気や砂を資源化する触媒を探索するシステムの開発
  • ヒトや家畜に感染するウィルス粒子を捉えるセンサーの開発

という、未来社会が必要とするであろう科学・技術と新産業のビジョンの構築に向けて、研究者発の挑戦が最新の研究データを交えて披露され、論文化など今後の成果発信や、基盤技術の確立への期待が高まりました。

パネルディスカッションでは、20世紀に展開された直線的なミッション型の研究システムから、21世紀は科学とそれが生み出す利益が循環する研究システムが主流になってきており「科学が社会の"触媒"から"中核"にシフト」してきていることや、近年のAI研究のように次々と新たな技術が生まれて来る状況においても、社会を変革していくには人の強い意志が不可欠である、といった議論がなされました。

AIや量子が社会にとって身近になり社会を変えようとしている今こそ、多用なシナリオを想い描きありたい未来社会を実現していくことが重要だということを改めて共有し、盛況のうちにシンポジウムは終了しました。

産総研と理研は「ありたい未来」を創る未来創造ラボラトリー(仮称)の立ち上げを検討しています。引き続き、人類社会に対して果たすべき役割を明確にしながら両機関の総合的な連携を深め、科学・産業技術イノベーションを主導していきます。

会場の様子(理化学研究所松本理事長挨拶)の写真

会場の様子(理化学研究所松本理事長挨拶)

会場の様子(パネルディスカッション)の写真

会場の様子(パネルディスカッション)

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