広報活動

2017年3月6日

60秒でわかる? コヒーレントX線で厚い試料のナノ構造を見る

キーワード

工学, 物理学, 化学, X線, コヒーレント, 非破壊, X線タイコグラフィ, レーザー干渉, 暗視野X線タイコグラフィ, 位相, XAFS, X線吸収微細構造, SPring-8, SACLA

概要

X線は透過力が強く、レントゲン撮影のように厚い試料の内部構造を“非破壊”で見ることができます。しかし、ナノメートル(1nm=10億分の1m)スケールの分解能で内部構造を見るのは容易ではありません。なぜなら、X線は屈折率が1に極めて近く、それに対応するレンズをつくることが技術的に難しいからです。レンズを用いたX線顕微鏡では、分解能は実用レベルで約50nm程度です。

「X線結晶構造解析」という手法を使えば、レンズを使わずにタンパク質などの立体構造をオングストローム(1Å=0.1nm)の分解能で解析することができますが、この手法では細胞を壊して同じ種類のタンパク質をたくさん並べて結晶化し、それらの平均的な構造を導き出しているのであって、細胞中のタンパク質を直接見ているわけではありません。

そこで、レンズを使わず、非破壊で、かつナノスケールの高い分解能で厚い試料の内部構造を見る手法開発が求められています。

『理研ニュース』2017年3月号の“研究最前線”で、放射光科学総合研究センター 利用技術開拓研究部門 可視化物質科学研究グループ 構造可視化研究チーム 髙橋幸生(たかはし・ゆきお)チームリーダーが、大型放射光施設SPring-8のX線を駆使して、干渉性に優れる“コヒーレントX線”を使うことにより、レンズを使わず非破壊で、ナノスケールの分解能で解析する“コヒーレント回折イメージング”の新しい手法開発について熱く語っています。この動画で髙橋博士の60秒解説をご覧いただけます。

再生時間

1分40秒