広報活動

2017年4月5日

60秒でわかる? 橋や道路を非破壊検査するRANS(ランズ) ~インフラ・ものづくりの現場で中性子利用を可能に~

キーワード

物理学, 工学, 中性子, 中性子線, 非破壊, RANS, 理研小型中性子源システム, 透過力

概要

「中性子線」ってご存知でしょうか?私たちの普段の生活にはあまりなじみがないと思いますが、X線と同様に物を透過して内部をみることができます。X線と中性子線では、物の種類によって透過力が異なるので、見えるものが異なります。中性子線は、金属を透過しやすく、水やリチウムは透過しにくいといった性質があります。高度経済成長期に大量につくられた橋や高速道路、トンネルなどのインフラの老朽化が進み、その補修・維持が大きな社会的課題になっています。橋やトンネルの老朽化の主な原因は、コンクリート内に染み込んだ水により鉄筋がさびてしまうことです。また、道路の陥没の主な原因は、アスファルトの下にあるコンクリート中のセメントが水で流れ、土砂化してしまうことです。しかし、厚さ40cm以上のコンクリートの内部を非破壊で検査して水や空隙(くうげき)、塩分、鉄筋の劣化を調べる手法はこれまで存在しませんでした。この社会的課題を解決すべく、理研では、小型中性子源システム「RANS(ランズ)」をさらに小型化して、車に搭載し、橋や高速道路の老朽化を非破壊で検査できる手法の実用化を進めています。また、中性子をものづくりの現場で活用できるようにして、加工性の向上や材料の開発を加速させようとしています。『理研ニュース』2017年4月号の“研究最前線”で、光量子工学研究領域 中性子ビーム技術開発チーム 大竹淑恵(おおたけ・よしえ)チームリーダーが、車載してインフラの非破壊検査に用いたり、ものづくりの現場で使えたりするような小型中性子源システムや、解析技術の開発について熱く語っています。この動画で大竹博士の60秒解説をご覧いただけます。

再生時間

1分55秒