Hirao Laboratory
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相対論的分子理論
私たちは2成分のRESC法と高次のDouglas-Kroll法を開発してきました。これらの方法はab-initio法またはDFTに適応することが容易であり、非常に有用な方法であることがすでに確認されています。 また、4成分のDirac-Fock法とDirac-Kohn-Sham法で有用な積分変換のプログラムを開発してきました。これらの方法によって、相対論的効果が大きいさまざま重金属を含む系において、高精度な計算結果が得られています。また、これらの方法はさまざま分子軌道計算プログラムに実装されています。最近では4成分Dirac-CASPT2法を開発してきました。この方法は高度な相対論と多参照電子相関理論の組み合わせることによって、相対論的効果が大きいさまざま重金属を含む系においても高精度な電子状態計算を行うことが可能になりました。
A relativistic scheme by eliminating small components (RESC)

Dirac方程式のSmall成分を消去することによってRESC法を開発しました。この方法は電子状態理論に容易に組み入れることが可能であり、どんな電子状態理論に対しても相対論的効果を考慮することが可能になっています。また、計算コストが非相対論的計算とほとんど変わらない方法です。そして、この方法を高精度な電子相関理論と組み合わせることによって、基底状態に限らず重い原子を含む系の励起状態に対しても有効な方法になっています。


非相対論的 CASPT2 相対論的 CASPT2
高次Douglas-Kroll法

2n+1則を満たしたユニタリー変換を繰り返すことで高次のDouglas-Kroll (DK) 法を開発してきました。 とくに3次DK法が有用であることを確認しています。既存の非相対論的電子状態プログラムに組み込むことが容易であり、相対論的効果を電子相関法と組み合わせて考慮することができます。

4成分Dirac法に基づく積分変換プログラムの開発

私たちは4成分Dirac法に基づく積分変換プログラムを開発して、UTCHEMのREL4Dプログラムに組み入れました。 REL4Dでは原子の4成分計算を解くことで得られる2成分型基底を採用するためにsmall成分の基底関数は通常の基底の拡張の半分に抑えることが可能になります。 実際にAu2分子の計算を行ったところ、他の量子化学計算プログラムに比べて4倍以上の高速化に成功しています。

4成分Diracハミルトニアンに基づくCASPT2法の開発・応用
私たちは4成分Diracハミルトニアンに基ずくCASPT2法を開発してきました。この方法は重元素を含む擬縮退または解離状態を記述することが可能です。DC-CASPT2は実験値と良い一致を示していることがすでに確認されています。この方法は基底状態と励起状態の結合と解離状態について、バランスよく記述しています。
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