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独立行政法人 理化学研究所 独立行政法人科学技術振興機構 |
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Homerのリン酸化が神経活動に伴うシナプス後部構造の柔軟化を担う - 記憶・学習の分子メカニズム解明への一歩 - |
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| 平成20年5月15日 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◇ポイント◇
私たちの大脳は、100億個以上の神経細胞から成り、それらが極めて複雑なネットワークを形成して、信号のやりとり(神経伝達)を行っています。この神経伝達は、神経細胞間の接点であるシナプスという特別な場所で行われていますが、信号の受け手側であるシナプス後部には、この信号を感知・解読し、それに対して反応するために、極めて多彩なタンパク質が配備されています。私たちの脳が記憶・学習するとき、反復する信号、あるいは異なる複数の信号が同時に1つの神経細胞に入ることで、ある特定のシナプスにおける神経伝達効率が強化された状態が維持されます。これを生み出している1つのメカニズムが、シナプス後部のタンパク質群の質的・量的変化だと考えられていますが、その詳細な分子メカニズムはほとんどわかっていません。 Homer(ホーマー)タンパク質は、シナプス後部に豊富に存在するアダプター分子※1で、シナプス後部で種々のシグナル分子間の複合体形成を担っています。研究グループは、小脳のPurkinje(プルキンエ)細胞※2のシナプス後部に特異的に存在するHomer3に着目し、Homer3が神経活動に依存してリン酸化され、それにより、Homer3と代謝性グルタミン酸受容体との複合体が消失することを発見しました。さらに、このHomer3リン酸化が、Purkinje細胞シナプス後部でのカルシウムシグナリングを調節する可能性を示しました。この発見は、Homerタンパク質が、そのリン酸化というタンパク質修飾反応を利用して、シナプス後部の分子複合体構造を神経活動に対して極めて柔軟に調節する分子であることを世界で初めて示したものです。これは、記憶・学習を支えるシナプス後部の構造変化を包括的に理解する上で、大変重要な知見となります。 本研究成果は、米国の科学雑誌『Journal of Neuroscience』(5月14日号)に掲載されました。
<補足説明>
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