| ※1 |
産業界との融合的連携研究プログラム |
企業と理研が一体となって研究を併走させるパラレルモデルを具現化したプログラム。パラレルモデルとは、公的研究機関から生み出された有望な技術や特許を企業が実用化する「リニア(直線)モデル」に対し、研究側と企業側が基礎・応用のいずれの段階からでも、共に研究開発を進める「併走」モデル。 研究テーマ、チームリーダーとも企業が主体となり、理研の研究人材や設備などを活用する提案に基づき 研究計画を共同で作成し 理研の知的財産戦略センターに時限の研究チームを編成して、研究を実施する。 |
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| ※2 |
深紫外 |
| 紫外波長域でも200〜350nm帯の波長を定義して呼んでいる。可視(紫、藍、青、緑、黄色、橙、赤)の波長である400〜780nmと深紫外との間の領域を近紫外(350〜400nm)という。波長が200nm以下の短波は、空気中の酸素を分解してオゾンを発生させる波長域で真空紫外という。深紫外は、“殺菌”、つまりタンパク質の分解に最も効果的な波長である260〜280nm帯や、皮膚の日焼けなどを起こすUV-B(280〜315nm)の波長を含む。深紫外はDNA、タンパク質、生物・生体への作用が大きいことから、医療、殺菌・浄水、生化学分野への応用が重要である。また、酸化チタンなどの光触媒に照射することで、ダイオキシン、PCB、有機塩素化合物、各種環境ホルモンなどの難分解性汚染物質を高速分解処理できるなど、使い道は幅広い。 |
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| ※3 |
窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系半導体 |
| 窒化物半導体材料の1種で、最もバンドギャップの大きい半導体材料であるAlN(窒化アルミニウム)とGaN(窒化ガリウム)の混晶。混晶中のAlとGaの組成比を変化させることによって、波長200〜360nmまでの広い深紫外波長の発光を得ることができるため、深紫外半導体発光素子の構成材料として注目されている半導体材料である。窒化物半導体はGaNを中心に開拓された材料系で、InGaAlN系混晶として利用可能である。市販されている高輝度青色LED、青色半導体レーザ(LD)では、窒化インジウムガリウム(InGaN)が発光層に用いられている。深紫外発光デバイスの開発では、よりバンドギャップの大きい窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)系材料が用いられる。AlGaNにInを加えると発光効率が向上するため、紫外高効率発光素子実現において有用である。 |
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| ※4 |
p型半導体のホール濃度 |
| 半導体にごく微量の不純物をドーピングして、電荷として正孔(ホール)を運ぶ半導体がp型半導体である。窒化物半導体ではマグネシウム(Mg)をドーピングすることによりp型半導体となるが、p型AlGaN半導体材料においてはMgのエネルギー準位が深いため、ホールの活性化率が低い。特に殺菌波長で光る高Al組成のp型AlGaNでは、ホール濃度が通常のp型半導体材料に比べ、最大でも100分の1程度と極めて低い。LEDではp型半導体とn型半導体の接合部分からホールと電子が結合し発光が起こるが、p型半導体のホール濃度が低いと、電子はホールと結合することなくn型半導体側の電極に達してしまうため、発光効率が著しく低下する。さらに、ホール濃度が低いとp型半導体層が高抵抗となり、発熱することからも発光強度を低下させる。 |
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| ※5 |
内部量子効率 |
| LEDやレーザダイオード(LD)に電流を流すことによって発生する電子とホールの対は、光を放射して発光再結合するか、結晶中に存在する欠陥などを介在して非発光再結合光する。内部量子効率とは、電子とホールの対がどれだけ、そのエネルギーに対応した光(光子)として放射されるか、その割合を示す。内部量子効率は、結晶中の欠陥の密度や発光機構などによって左右される。窒化物材料系でも、青色発光するInGaN材料ではすでに80%以上の内部量子効率が得られている。一方、紫外発光するAlGaN材料では、通常の結晶の転位密度(貫通転位密度が1010cm-2程度)において内部量子効率は1%程度と低いため、LED素子への応用を考えた場合大きな問題であった。Inを混入したInAlGaN4元混晶では、同様のレベルの貫通転位密度の場合でも50%程度の内部量子効率が得られるため、紫外LEDの発光層として有用であると考えられる。 |
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| ※6 |
InAlGaN(窒化インジウムアルミニウムガリウム4元混晶) |
| 紫外発光するAlGaN材料にInを添加した4つの原子からなる混晶(4元混晶)である。AlGaNに数%程度Inを混入すると、結晶中のInの組成変調効果により、発光効率が高くなるため、深紫外発光素子の発光領域として有用であると考えられている。 |
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| ※7 |
In組成変調効果 |
| InGaNあるいはInAlGaN4元混晶を結晶成長すると、結晶成長の行程でIn組成がnmオーダーで不均一に分布する組成のゆらぎが起こる。AlGaN結晶ではInを数%添加することにより、Inの不均一分布が起こり、キャリア(電子・ホール)を捕獲しやすいエネルギーポテンシャルの低い領域が形成される。AlGaN結晶は転位などの結晶欠陥が多く、キャリアが欠陥に捕捉され発光に至らない(非発光再結合)ため発光効率が低いが、InAlGaN4元混晶では、Inの偏析した領域に捕獲されたキャリアが、結晶欠陥の影響を受けることなく発光に至る(発光再結合)ため、高い発光効率が得られると考えられている。 |
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| ※8 |
発光再結合 |
| 半導体媒質中で、電子と正孔(ホール)が再結合して、そのエネルギーに対応した波長で発光すること。LEDやレーザダイオード(LD)では、電子はn型半導体を伝導し、ホールはp型半導体を伝導し、その接合付近で発光再結合し発光する。それに対し、非発光再結合とは、電子が不純物準位や結晶中に存在する転位(欠陥)などで発生した欠陥準位を介して、電子とホールが光を放射せずに再結合する現象。 |
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| ※9 |
モジュレーションドーピング |
| 量子井戸発光層のバリア層のみにドーピングし、発生するキャリアによる電界スクリーニング効果を用いて、量子井戸内の内部電界を緩和させる方法。 |
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| ※10 |
量子井戸発光層 |
| 半導体材料の組成の違う井戸層とバリア層を、半導体中の電子の波長程度(層厚3〜5nm)の層厚で数段積層した構造。電子とホールを量子井戸に注入すると、電子の閉じ込め効果で、発光スペクトルがシャープになり、高効率発光する。LEDやレーザダイオード(LD)の発光領域として一般的に用いられる。 |
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| ※11 |
内部電界 |
| 6方晶系の窒化物半導体では、結晶中に自発分極(イオン性結晶などで結晶中に自然に発生する分極)や、結晶の歪に起因して発生するピエゾ電界が結晶中に自発的に発生する。量子井戸の井戸領域内部に発生するこれらの電界の和を内部電界と呼んでいる。量子井戸に内部電界が発生すると電子・ホールの波動関数に空間的な偏りが生じ発光効率を著しく低下させる。したがって、量子井戸の内部電界は本来十分低いことが望ましい。本研究では、内部電界を緩和するため、モジュレーションドーピングを用いている。窒化物半導体発光素子では、内部電界がかからない結晶軸を持つ基板上に発光領域を形成し、発光効率を向上させる方法が、最近大きな注目を集めている。 |