| ※1 |
SNP(スニップと発音されることが多い) |
| DNAの1塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism)で、過去に起きたDNAの点突然変異による。ヒト集団では染色体をランダムに2本選んで比較すると、1,200〜1,500塩基に1つの割合で、SNPがあると推定されている。ヒトゲノム上では、約12,000,000のSNPが報告されている。 |
|
| ※2 |
主成分分析 |
| 複数の変数間の共分散(相関)を少数の合成変数で説明する手法。共分散行列の固有値問題の解として得ることができる。この研究では、各個体点を座標のばらつきがなるべく大きくなるように直交軸を取り直して眺めている。 |
|
| ※3 |
ミトコンドリアDNA |
| 細胞内小器官のミトコンドリアが独自に持っている環状のDNA。過去に細胞内で共生したほかの細胞が由来である、と考えられている。ミトコンドリアDNAは、受精卵の細胞質により母から子に伝えられる。DNA複製のエラー修復機構を欠き、分子進化速度が核のDNAよりも速い。ヒトのミトコンドリアDNA は約16,600塩基対と短いが、塩基多型の割合が核のDNAよりも高い。ヒトの遺伝的多様性と移動の歴史を推測する研究によく使われている。 |
|
| ※4 |
Y染色体 |
| 性染色体の1つで、ヒトではY染色体があると男性になる。通常の男性の性染色体の核型はX染色体とY染色体が1本ずつで、Y染色体は父親から息子に遺伝する。ヒトの遺伝的多様性と移動の歴史を推測する研究によく使われている。 |
|
| ※5 |
日本人集団の「二重構造」説 |
| 埴原和郎(はにはらかずろう)氏の「二重構造モデル」。日本人の祖先集団は、縄文人、そして北東アジアから渡来した弥生人に由来しており、この2集団は日本列島内で徐々に混血したが、アイヌ人と南西諸島の人においては、北東アジアからの渡来人の影響は少なかった、とする説。 |
|
| ※6 |
国際ハップマッププロジェクト/ハプロタイプ |
| ハップマップとは、ハプロタイプ地図を略したもの。ハプロタイプは1本のゲノム(染色体)上のDNA塩基多型の組み合わせである。このプロジェクトは、疾患関連遺伝子同定のためのゲノムワイドなケース・コントロール解析を加速させることを第一の目的に発足した。日本人、中国人、ヨーロッパ系アメリカ人、アフリカ人からの4集団270人について、ゲノム全体を網羅するSNPの遺伝子型が決定され、データベースで公開されている。 |
|
| ※7 |
バイオバンクジャパン |
| 文部科学省「個人の遺伝情報に応じた医療の実現プロジェクト(オーダーメイド医療実現化プロジェクト)」の基盤となるDNAサンプルおよび血清サンプルを収集し臨床情報とともに保管している世界でも有数の資源バンクの名称。バイオバンクへ約30万人のDNAおよび血清試料を集め、それらを利用してSNPと病気との関係、薬剤の効果などの関係を明らかにする研究を行っている。心筋梗塞、糖尿病、関節リウマチなど47種類の対象疾患がある。情報は個人情報管理に配慮し幾重にも厳重に管理されており、東京大学医科学研究所内に設置されている。 |
|
| ※8 |
常染色体 |
| ヒトでは1〜22番染色体のこと。細胞内の染色体の全セットのうち、性染色体(X染色体とY染色体)を除いたもの。 |
|
| ※9 |
HLA(human leukocyte antigen)領域 |
| ヒトの6番染色体短腕(6p21)上に存在し、その領域にある多重遺伝子族(遺伝子重複によって生じた遺伝子の中で相同性が高いもの)は、自己と非自己の認識、免疫応答の誘導に関与する白血球抗原をコードしている。MHC(major histocompatibility complex;主要組織適合性複合体)領域とも呼ばれる。 |
|
| ※10 |
EDAR遺伝子(ectodysplasin A receptor) |
| シグナル伝達に関与する遺伝子の1種で、2番染色体上に存在する。370番目のアミノ酸変異(アラニンまたはバリン)の頻度は、東アジア人と他の人種で大きく異なっており、髪の毛の太さに関与することがわかっている。東アジア人は他の人種と比べて髪の毛が太く、アラニン型の頻度が高い。 |
|
| ※11 |
ABCC11遺伝子(ATP-binding cassette, subfamily C, member 11) |
| ATP結合機能を持ち、輸送にかかわるタンパク質のファミリーをコードする多重遺伝子族のメンバーの1つで、16番染色体上に存在する。薬剤排出の機能を持つ。180番目のアミノ酸変異(グリシンまたはアルギニン)は、耳垢の乾型、湿型を決めることがわかっている。そのSNPの頻度は東アジアと他の地域で大きく異なっており、東アジア人では乾型のアルギニンのタイプの頻度が高い。 |