理事長挨拶
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理化学研究所 理事長 野依良治
「私たちは何故科学をするか」元来、自分たちをとりまく自然を深く知ろうとすることは、人間にとって本能といえます。知の創造は文化の礎であり、科学知に基づく技術は、文明社会の礎です。実際、科学技術の進歩により、20世紀の間に先進国の平均寿命は45歳から80歳にまで伸びました。食糧も確保され、現在、苦労しながらも世界中で66億人もの人が暮しています。人びとは単純労働から解放され、日常生活に余暇ができました。また、通信技術の発達により、地球の裏側から、いや外からでも直接会話できる社会になりました。これほど力強い近代文明ですが、その暴走が人びとの心の拠りどころである文化を損なうことになってはいけません。また、科学技術は、現世代の欲望を満たすためではなく、未来の世代たちが豊かな社会を築くためにあるという視点が不可欠です。
理研は、明日の社会に「かけがえのない存在」でありたいと考えています。私たちの先達が90 年にわたり育んできた豊かな自然観と正統な社会観に溢れる「理研精神」と共に、広く社会の期待に応え貢献するため、邁進する所存です。
野依 良治

1963年 京都大学大学院工学研究科工業化学専攻修士課程修了
1963〜1968年 京都大学工学部助手
1968〜1972年 名古屋大学理学部助教授
1969〜1970年 米国ハーバード大学博士研究員
1972〜1996年 名古屋大学理学部教授
1996〜2003年 名古屋大学大学院理学研究科教授
1997〜1999年 名古屋大学大学院理学研究科長・理学部長
2002〜2003年 日本化学会会長
2003年 独立行政法人理化学研究所理事長
2003年 独立行政法人科学技術振興機構研究開発戦略センター首席フェロー
2003年〜2009年 国立大学法人評価委員会委員長
2004年 名古屋大学特別教授
2005年 文部科学省科学技術・学術審議会会長
2005〜2009年 文部科学省中央教育審議会委員
2005〜2008年 日本学術会議会員(2008年〜連携会員)
2006〜2008年 教育再生会議座長(2008〜2009年 教育再生懇談会構成員)
受賞・顕彰
1995年 日本学士院賞
1998年 文化功労者
2000年 文化勲章
2001年 ノーベル化学賞
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