研究紹介

バトンゾーン研究推進プログラム

中村特別研究室

特別招聘研究員 中村 振一郎 (Ph.D.)
中村 振一郎 (Ph.D.)

最終目的:
民間企業の中にある超難問にこそ新しいサイエンスの萌芽があることを実経験によって熟知しているメンバー達が民間企業の課題解決に立ち向かっています。計算科学と計算工学がもつ膨大なポテンシャルが日本の産業界復興に最大活用されることを目指しています。

研究の概要:
計算科学・計算工学には“最先端の理論”を踏まえること、“実現可能なモデル化と実装コード化”をおこなうこと、それによって“社会の課題解決につながる”という3条件を満たした技術構築と実践適用が必須です。私たちは、産業界で計算科学・計算工学を実践してきた技術者・研究者の集団です。民間企業の時間的・リソース的な制約を共有し、最短時間に最適解に到達するための実践的エンジニアリングをしています。

人工知能AIは最大限活用していますが、同時に「自然知能」という超難問に挑戦しています。それは天然光合成です。Mnクラスター錯体の分子レベルの作用機序は依然として未踏のまま残されています。これを量子力学に則って解明します。徹底的に生物に学ぶという基礎研究です。生物を生かして機能させている原理は、生体複雑系に特有な非決定論的な原理であり、現在の物質文明の人工的機械デバイスを律している決定論的な原理と根本的なところが違っています。機械にとっては構造的なゆらぎはノイズであり、誤差の要因ですが、生物は構造的な曖昧さやゆらぎを積極的に活用して機能しています。今後の環境とエネルギー問題そして健康にかかる問題の根本的な解決を目指し、35億年以上の生存(営業)実績を持つ自然知能をエンジニアリングにしたいと願っています。つまり、自然知能に習い、エネルギー(変換材料・水素・電極)、健康(信号処理)、そして環境(触媒、CO2課題)にまつわる民間企業の課題解決のために共同研究しています。

研究主分野

数物系科学

研究関連分野

複合領域 / 数物系科学 / 化学 / 工学 / 生物学 / 農学

キーワード

  • 量子化学
  • 産業界に必要な実践的計算科学・分子科学
  • 電極および電池材料
  • 光機能材料の設計・触媒設計
  • 推測統計学・Bayes統計

主要論文

  1. Yuki Sakamoto, Yusuke Noda, Kaoru Ohno, and Shinichiro Nakamura.:
    “Chemical Insights from Theoretical Electronic States in Nickel Hydroxide and Monolayer Surface Model”
    J. Phys. Chem. C, 121, 24603-24611 (2017).
  2. Makoto Hatakeyama, Yuki Sakamoto, Koji Ogata, Yuto Sumida, Tomoe Sumida, Takamitsu Hosoya and Shinichiro Nakamura.:
    “A study on an unusual SN2 mechanism in the methylation of benzyne through nickel-complexation”
    Phys. Chem. Chem. Phys., 19, 26926-26933 (2017).
  3. Eri Hatano, Masakazu Morimoto, Takahito Imai, Kengo Hyodo, Ayako Fujimoto, Ryo Nishimura, Akiko Sekine, Nobuhiro Yasuda, Satoshi Yokojima, Shinichiro Nakamura, and Kingo Uchida.:
    “Photosalient Phenomena that Mimic Impatiens Are Observed in Hollow Crystals of Diarylethene with a Perfluorocyclohexene Ring”
    Ange. Chem. Int. Ed., 56, 12576-12580 (2017).
  4. Kazuto Ikemoto, Yuki Sakamoto, Rikako Tanaka, Koji Ogata, Nobuyuki Matsushita, and Shinichiro Nakamura.:
    “Unusual Ionic Bond and Solubility Mechanism of NanPQQ (n = 0−4) Crystals”
    Cryst. Growth Des., 17, 4118-4123 (2017).
  5. Kenichi Koizumi, Makoto Hatakeyama, Mauro Boero, Katsuyuki Nobusada, Hirokazu Hori, Taku Misonou, and Shinichiro Nakamura.:
    “How seaweeds release the excess energy from sunlight to surrounding sea water”
    Phys. Chem. Chem. Phys., 19, 15745-15753 (2017).
  6. Ryo Nishimura, Kengo Hyodo, Haruna Sawaguchi, Yoshiaki Yamamoto, Yoshimune Nonomura, Hiroyuki Mayama, Satoshi Yokojima, Shinichiro Nakamura, and Kingo Uchida.:
    “Fractal Surfaces of Molecular Crystals Mimicking Lotus Leaf with Phototunable Double Roughness Structures”
    J. Am. Chem. Soc., 138, 10299−10303 (2016).
  7. Makoto Hatakeyama, Koji Ogata, Katsushi Fujii, Vittal K. Yachandra, Junko Yano and Shinichiro Nakamura.:
    “Structural Changes in the S3 State of the Oxygen Evolving Complex in Photosystem II”
    Chem. Phys. Lett., 651, 243-250 (2016).
  8. Yusuke Noda, Kaoru Ohno and Shinichiro Nakamura.:
    “Momentum-dependent band spin splitting in semiconducting MnO2 : A density functional calculation”
    Phys. Chem. Chem. phys.,18, 13294-13303 (2016).
  9. Qi Gao, Satoshi Yokojima, Dmitri G. Fedorov, Kazuo Kitaura, Minoru Sakurai, Shinichiro Nakamura.:
    “Octahedral point-charge model and its application to fragment molecular orbital calculations of chemical shifts”
    Chem. Phys. Lett., 593, 165-173 (2014).
  10. Koji Ogata, Taichi Yuki, Makoto Hatakeyama, Waka Uchida and Shinichiro Nakamura.:
    “All-Atom Molecular Dynamics Simulation of Photo system ⅡEmbedded in Thylakoid Membrane”
    J. Am. Chem. Soc., 135, 15670-15673 (2013).

メンバーリスト

主宰者

中村 振一郎
特別招聘研究員

メンバー

諫田 克哉
研究員
宮﨑 敦子
研究員
内山 茂
リサーチアソシエイト
西原 英一郎
リサーチアソシエイト
村端 晋一
リサーチアソシエイト
藤平 正道
客員主管研究員
佐藤 祐一
客員主管研究員
田邉 國士
客員主管研究員
後藤 武生
客員主管研究員
内田 欣吾
客員研究員
大野 かおる
客員研究員
横島 智
客員研究員
緒方 浩二
客員研究員
畠山 允
客員研究員