筑波研究所

小幡裕一

筑波研究所
所長 小幡 裕一

事業所の環境方針

 理研筑波研究所では、バイオリソースセンターが平成23年1月で創設10周年を迎え、同年7月には、10周年記念事業を行う運びとなりました。
  同センターは創設以来、国内外におけるバイオリソース(生物研究材料)の中核的機関として収集・保存・提供及び関連する技術開発並びに新規リソースの開発等を行っています。また、バイオリソースセンターのモットーである信頼性、継続性、先導性を掲げ、「考えは世界規模に、活動は地元から:Think Global, Act Local」を合言葉に、地元や行政に対し、情報公開に努め、透明性を確保しています。

研究と環境貢献

太陽光パネルの設置
太陽光パネルの設置

 最近では、先端的リソースの整備として、京都大学の山中先生が開発したiPS細胞がバイオリソースセンターに寄託され、学術機関、研究機関等への提供を開始しております。 さらに、これらリソース基盤事業を戦略的かつ継続的に推進できるよう新たに細胞研究リソース棟を建設し、平成23年度より、本格稼働する予定としております。
 今般、環境報告書の刊行に当たって、特に平成23年3月11日の東日本大震災以降の電力供給不足に直面し、節電が大きな社会的課題となり、筑波研究所として環境問題に関し、どのような貢献ができるかを考えたとき、使用電力の削減および環境負荷削減の観点から、省エネ機器、設備等の導入による消費電力の削減、太陽光パネルの設置、屋上緑化等に力を入れ、環境にやさしい研究所となれるよう努力して参りました。また、廃棄物等の適正な管理、処理により生活環境及び自然環境の保全にも努めています。
 なお、世界各国においても進められているバイオマスエネルギー開発に関し、理研が進めているバイオマス工学研究プログラムに参画し、植物、微生物を利用した技術開発等のための基盤研究も開始しております。バイオリソースセンターで行うリソース基盤整備は、これら環境問題を解決していくための様々な研究、技術開発とも深く関連していることは言うまでもありません。
 今後とも理研筑波研究所は、年々深刻化しつつある地球環境問題にも対応しつつ、我が国のリソース基盤整備の中核的機関を擁する研究所として社会に貢献し続けるためにも日々精進して参りたいと考えております。