1. Home
  2. 広報活動
  3. お楽しみコンテンツ
  4. なかみが見える!3D生物図鑑

3D生物図鑑の作り方

皆さんは3次元図鑑と聞くとどのように情報を収集すると思いますか?3次元スキャナー装置を使った3Dモデルは、一般に小さな三角形で表面を埋めてできた『なかみ』が空っぽのデータです。一方、『なかみ』を計るX線CTでは、色の情報を撮影することはできません。では、実在物の『なかみ』を計り、『なかみ』の詰まったフルカラーの3Dモデルを作るにはどうしたらよいでしょうか。

理化学研究所は、薄切りにしてその断面を撮影する、という工程を自動で繰り返すことで実在物の内部構造を含んだ3次元の情報を取得する3次元内部構造顕微鏡[1]を開発しました。3D生物図鑑は、3次元内部構造顕微鏡により取得された3次元の情報から、表皮・果肉・種、あるいは各臓器、といった領域をCGにより可視化して作成しています。デジタルデータのため、好きな角度からの観察、切断面での内部構造の観察、立体視表示、各領域の表示・非表示といった操作をリアルタイムに行うことができます。

実在物を薄切りにしてその断面を撮影する様子

画像情報処理研究チームでは、実在物(金属から生物まで)の形や内部の情報を取り出し、コンピュータ上で再構成、解析するシステムや方法を研究しています。私たちが生きている空間を3次元と捉えると、時間軸を加えたものを4次元空間として考えることができます。当チームのシステムは、さまざまな現象を3次元、4次元情報として記載し、解析やシミュレーションを目指すものであり、工学、生物学、医療の分野に展開することを目的としています。このサンプルの内部構造情報を知りたい、3次元、4次元情報の解析、シミュレーションを行いたい、など、共同研究や計測依頼の相談、要望がありましたら当チームまでご連絡ください。

お問い合わせ先

Email: brict [at] riken.jp
※[at]は@に置き換えてください。

参照

  • 1.横田秀夫, 工藤謙一, 樋口俊郎, 相良泰行, 都甲洙. 3次元内部構造顕微鏡による凍結生体試料の観察と計測. 低温生物工学会誌, Vol. 44, No. 1, pp. 1-9, 1998.

Top