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2020年6月12日

京都大学
理化学研究所
科学技術振興機構

わずかな粘度の違いを感じとる「羽ばたく蛍光分子」を開発

-ナノサイズの動きで液体のサラサラ度を測る-

京都大学大学院理学研究科の齊藤尚平准教授・木村僚修士課程学生らと理化学研究所の倉持光研究員・田原太平主任研究員の研究グループは、わずかな粘度の違いを感じとる「羽ばたく蛍光分子」を開発しました。

目に見えないサイズの分子でも、うまく設計図を描けば人が立ったり座ったりするような面白い動きをするものが創れます。しかし、そういったナノメートルの世界における柔軟な分子骨格の動きを、日常生活において役立てるには工夫が必要です。今回、本研究グループは、剛直な2つの翼を柔軟な関節でつなぎ合わせた「羽ばたく蛍光分子」を開発しました。この分子は、サラサラな液体のわずかな粘度の違いを局所的に感じとることができます。これにより、一般的な装置では測ることが難しい「不均一なものの粘度の分布」がわかります。強い光を照射しても劣化せず、最先端のレーザー顕微鏡を使ったイメージング技術に応用できます。今後は、接着剤やゼリーなどのゲル状物質のムラを蛍光で可視化したり、微量の血液の粘度を測定して診断に用いたりする手法の開発が期待できます。

詳細は京都大学のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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