産業界との連携制度 (バトンゾーン制度)
理研では、企業と理研が基礎研究から実用化研究まで一体となって研究開発を推進する場「バトンゾーン」を設け、その一環として、産業界と共に研究に取り組むためのさまざまな制度を用意しています。
産業界との連携センター制度
企業からの提案をもとに、理研の各センター内に「連携センター」を設置し、中・長期的な課題に取り組む制度です。センター名には企業名を冠することができます。理研と企業が共同で新しい研究領域を創出するとともに、理研と企業双方の文化を吸収した人材の育成を図ります。2024年4月現在、5センターが活動しています。
産業界との融合的連携研究制度
チームリーダーを企業から受け入れて時限的研究チームを編成する、開発側のイニシアチブを重視して共同研究を実施する制度です。産業・社会のニーズと理研が有する最先端の研究シーズを融合した研究が進められています。2024年4月現在、6チームが活動しています。
バトンゾーン研究推進プログラム内設置チーム
- 眼科領域遺伝子細胞治療研究チーム(株式会社ビジョンケア)
- ウイルス不活化LEDシステム研究チーム(株式会社ファームロイド→株式会社BEAM Technologies)
- 微生物ケミカル生産研究チーム(日本ゼオン株式会社)
- 藻類資源アップサイクル研究チーム(株式会社ユーグレナ)
- 新興感染症ワクチン技術研究チーム(動物アレルギー検査株式会社)
- 強相関材料環境デバイス研究チーム(住友化学株式会社)
バトンゾーンとは
理研では、特許や論文の知識(形式知)だけでなく文章化が困難な知識・技術(暗黙知)を企業に効率的に渡していく仕組みをリレー走になぞらえて「バトンゾーン」と称し、積極的に推進しています。
同じ目標に向かってバトンゾーンで一体的に研究に取り組んだのち、企業は社会実装を進めます。理研も新たな研究を展開して研究成果を次のバトンゾーンにつなげます。このサイクルを続けることで先進的な研究成果の普及を促進し、明るい未来社会の実現を目指します。