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2021年3月19日

京都大学
理化学研究所
宇都宮大学

葉緑体との相互作用におけるミトコンドリア運動を発見

-相互作用の制御による効率的な物質代謝の可能性に期待-

京都大学大学院工学研究科 沼田圭司 教授(理化学研究所 環境資源科学研究センター チームリーダー)、及川和聡 同特定講師、および宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センター 児玉豊 教授の研究グループは、植物細胞内のミトコンドリアが見せる特異的運動形態“Wiggling(小刻みな揺れ)”に注目して、Wigglingがミトコンドリアと葉緑体との物理的相互作用に関与することを世界で初めて発見しました。多くの真核生物の細胞内では、異なる性質のオルガネラ(細胞小器官)が動的に相互作用を行い物質代謝に関与します。一般的にミトコンドリアは植物細胞内で、アクチン繊維上を直線的に移動することが知られています。本研究では、シロイヌナズナ葉肉細胞内におけるミトコンドリア運動を、共焦点レーザー顕微鏡により高速撮影しました。ミトコンドリアの移動距離、角度、速度の詳細な解析を行うことで、直線的な運動とは異なる”Wiggling”が葉緑体との相互作用に相関することを明らかにしました。これらの知見は、ミトコンドリアと葉緑体間で行われる物質代謝の仕組みの解明に寄与する重要な発見であると期待されます。

詳細は京都大学のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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