元素ハンター
消しゴムも、蝶も、スペースシャトルも、この世に存在するすべてのものが元素の組み合わせでできている!個性豊かな元素を見つめる17冊。
2019

『世界で一番美しい元素図鑑』
- セオドア・グレイ(著)ニック・マン(写真)若林 文高(監修)武井 摩利(訳)
- 創元社 2010年
周期表まるわかり!元素の最強ビジュアル図鑑
水素、ヘリウム、炭素、酸素……なじみある元素でも、その姿かたちは未知の世界だ。自称元素コレクターの著者が、118元素の純粋状態や使用例を集めて写真に収めた博物館のような1冊。きっと身の回りの物質が気になり始める。
2019

『元素生活 完全版』
- 寄藤 文平(著)
- 化学同人 2017年
113番元素ニホニウムも。個性派ぞろいの元素キャラ図鑑
売れっ子イラストレーターが118個の元素をキャラ化した図鑑。すぐに蒸発する水銀や亜鉛はパンクヘアー、原子量が多いのは大柄、最近発見されたものは赤ちゃん……。クセの強いキャラにわかりやすい解説つき。お気に入りの元素を見つけたくなる。
2019

『元素をめぐる美と驚き(上)(下)─アステカの黄金からゴッホの絵具まで』
- ヒュー・オールダシー=ウィリアムズ(著)安部 恵子、鍛原 多惠子、田淵 健太、松井 信彦(訳)
- 早川書房 2017年
周期表から紐解く文化史 古今東西40篇の物語
長い歴史の中で地理、経済、美術、ファッションまで深い影響を与えてきた元素。クレオパトラの晩餐でキーとなったのはカルシウム?ナポレオンの死因はヒ素中毒?印象派の画家に革命をもたらした顔料は?周期表に込められた豊かな物語を紐解く。
2019

『いちから聞きたい放射線のほんとう─いま知っておきたい22の話』
- 菊池 誠、小峰 公子(著)おかざき 真里(絵とマンガ)
- 筑摩書房 2014年
自分で考え、選ぶために。専門家に聞く「放射線のホント」
放射線と放射能って何が違うの?被ばくすると体はどうなるの?ベクレルやシーベルトって何?ニュースで聞いても、わからないことだらけ。福島出身のミュージシャンが原発事故を機に感じた素朴な疑問を、物理学者に投げかけた問答集。
2019

『インサイド・ザ・ストーン─石に秘められた造形の世界』
- 山田 英春(著)
- 創元社 2015年
人知れず結晶したミクロコスモス 石を見る目がガラリと変わる
生物が現れるずっと前から、煮えたぎり、冷え固まり、溶け、再び結晶化という歴史を辿ってきた石。その内側の断面には、まるで細胞や地形図、海中のような造形が広がっていた!酸素やケイ素が織りなすミクロな世界。石の中に入り込むビジュアルブック。
2019

『粒でできた世界』
- 結城 千代子、田中 幸(著)西岡 千晶(絵)
- 太郎次郎社エディタス 2014年
世界を小さな粒で捉えるとモノの成り立ちが見えてくる
空気も、水も、金属も、私たちの体も、全ては極小の粒「原子」でできている。粒には濃淡があり、さまざまなつながり方をしているー。ものの性質の違いや、大気圧の謎を「粒の世界」から説明。理科の先生と漫画家による、フシギかわいい科学読み物。
2019

『分子は旅をする─空気の物語』
- 岩村 秀(監著)吉田 隆(著)
- エヌ・ティー・エス 2018年
酸素分子の「僕」が語る 2000年間の科学をめぐる旅
約2000年前、暗殺されたカエサルが吐いた最後の一息。その中にいた酸素分子の「僕」は長い旅に出た。時には二酸化炭素に、時には水に。世界中の科学者に出会いながら、正体を明かされていく。物語編と解説編が収められた1冊。分子の側からの視点が手に入る。
2019

『星屑から生まれた世界─進化と元素をめぐる生命38億年史』
- ベンジャミン・マクファーランド(著)渡辺 正(訳)
- 化学同人 2017年
元素から読み解く 生命誕生と進化のミステリー
複雑に思える生物の進化も、元素や周期表に注目すればスッキリわかる!?宇宙誕生に始まり、地球形成、約38億年前の生命誕生から現在まで、「化学」で読み解く生命史。生物のコアであるC(炭素)、H(水素)、O(酸素)、N(窒素)をはじめ、元素の役割に目を見張る。
2019

『ビーカーくんのゆかいな化学実験─その手順にはワケがある!』
- うえたに夫婦(著)
- 誠文堂新光社 2018年
実験器具たちが教えてくれる なるほど納得!化学のダンドリ
大人気のビーカーくん、仲間はなんと150種類!中和滴定や気体の発生からゴマ油抽出実験まで。「つくる・はかる・観察する・分ける」のカテゴリー別に安全愉快に実験する方法を教えてくれる。マンガやチャート、コラムに加えて失敗談も楽しい。
2019

『タングステンおじさん─化学と過ごした私の少年時代』
- オリヴァー・サックス(著)斉藤 隆央(訳)
- 早川書房 2016年
炭素電球、ライムライト…少年の傍らには化学があった
脳神経科医のサックス先生は幼い頃から化学に魅了されていた。理想の金属「タングステン」を語るおじ。母も電気の不思議や台所の科学を見せてくれた。やがて実験に明け暮れるようになる。戦争、出会い、別れー。自伝と化学発展史を織りまぜた陰影豊かなエッセイ。
2019

『炭素文明論─「元素の王者」が歴史を動かす』
- 佐藤 健太郎(著)
- 新潮社 2013年
「C」が動かす文明社会 目からウロコの炭素史観
ヒトの衣食住に関わるものの多くが炭素化合物。しかし地表における炭素の割合はわずか0.08%。いかにして貴重な炭素を集め、利用するか?農耕開始や戦争、歴史の陰にはいつもC(炭素)があった。化石燃料の枯渇と地球温暖化に直面する今、持続可能性を考えるためにも知っておきたいポピュラーサイエンス。
2019

『知られざる鉄の科学─人類とともに時代を創った鉄のすべてを解き明かす』
- 齋藤 勝裕(著)
- SBクリエイティブ 2016年
惑星誕生から日本刀の秘密まで 鉄のまるごとサイエンス
人類は鉄鉱石の鉱床を発見したことで、文明を飛躍させた。熱して、のばして、混ぜて。鉄は武器、建物、電磁石、記録媒体など、あらゆる場面で社会を支える金属の王様であり続けている。1冊で鉄のすべてを解き明かす野心的な新書。図解やイラストたっぷりで親しみやすい。
2019

『すごい!希少金属』
- 齋藤 勝裕(著)
- 日本実業出版社 2016年
半導体や太陽電池にも。産業発展の鍵となるレアメタル
地球上にある金属元素は約70種類。うちレアメタルと呼ばれるものは、47種類もある。何がレア(希少)なのか?どのように使われている?レアアースとの違いは?最先端の産業に欠かせないレアメタルの特徴が早わかり!47種の個別説明も充実。
2019

『ウラニウム戦争─核開発を競った科学者たち』
- アミール・D・アクゼル(著)久保 儀明、宮田 卓爾(訳)
- 青土社 2009年
ウラン発見と核開発 歴史をつくった科学者のドラマ
20世紀初頭、人類は原子核を割って大量のエネルギーを生み出す「核分裂」という発想にたどり着いた。ウランの分離から、原爆、原子力発電開発までの道筋を、科学者たちの生きざまを織り込んで描くドキュメンタリー。悪魔の兵器ではなく、叡智のエネルギー源とするために、読んで考えたい。
2019

『錆と人間─ビール缶から戦艦まで』
- ジョナサン・ウォルドマン(著)三木 直子(訳)
- 築地書館 2016年
核兵器やパイプラインも破壊 地味だけど最強の敵「錆」
地球上の隠れたデストロイヤー「錆」。金属の腐食により生まれる錆は、自由の女神像をも崩壊に導く脅威だ。著者は、錆にまつわるヒト・モノ・コトを追い、緻密なノンフィクションを書き上げた。缶詰の安全性、ステンレス鋼発明秘話、国防省の錆対策など。錆を通して、人類と自然の戦いが見えてくる。
2019

『三つの石で地球がわかる─岩石がひもとくこの星のなりたち』
- 藤岡 換太郎(著)
- 講談社 2017年
白黒緑、3つの石から知る 地球のクロニクル
マントルをつくった緑の石、海をつくった黒い石、大陸をつくった白い石。3種の岩石から地球の歴史に分け入ってみよう。石はなぜ固いのか?そもそも何からできているのか?カギになるのはSi(ケイ素)だ。小さなころから石好きで、山と海のプロになった研究者ならではのワクワクする地学レクチャー。
2019

『賢治と鉱物─文系のための鉱物学入門』
- 加藤 碵一、青木 正博(著)
- 工作舎 2011年
宮沢 賢治が魅せられた鉱物群 詩と科学の世界へのいざない
幼い頃から「石っこ賢さん」とあだ名されるほど石好きだった宮沢 賢治。詩や短歌には多くの鉱物が登場する。トルコ石、サファイア、琥珀、ルビー、水晶。鉱物を通じて作品を読み解くなかで、賢治の眼差しを感じられる、詩情豊かな1冊。豊富な写真にも魅了される。