世界を変えた科学者
多くの科学者たちの失敗と成功の積み重ねで、人類は進歩してきた。大発見・大発明により世界を変えた科学者たちに学ぶ16冊。
2020

『日本のスゴイ科学者─29人が教える発見のコツ』
- 日本科学未来館、朝日小学生新聞(編著)池田 圭吾(イラスト)
- 朝日学生新聞社 2019年
日本発、最先端研究のポイントがまるわかり
人類の発展につながるスゴイ発見をした29人に取材!部品みたいなタンパク質、世界一正確な時計、地球の底の再現など、驚くような研究も。イラストで解説する研究内容に目を見張り、博士の小・中学生時代のエピソードに勇気をもらう。朝日小学生新聞連載の書籍化。
2020

『ダーウィンの「種の起源」─はじめての進化論』
- サビーナ・ラデヴァ(作・絵)福岡 伸一(訳)
- 岩波書店 2019年
ダーウィンはいかに考えたか?小学生でもわかる進化論
1859年に出版された『種の起源』は、「神が万物を創造した」という当時の世界観を一変させた。生物学最大の理論ともいえる進化論を、小学生でも読めるようにかみ砕いた科学絵本。ダーウィンがどのようにアイデアを持ち、思索を深めたか、追体験してほしい。
2020

『解剖医ジョン・ハンターの数奇な生涯』
- ウェンディ・ムーア(著)矢野 真千子(訳)
- 河出書房新社 2013年
研究のために遺体を盗掘!?天才医師の、伝説の数々
近代外科医学の父、ジョン・ハンター。『ドリトル先生』『ジキル博士とハイド氏』のモデルといわれた男は、筋金入りの変人だった!?実験のために墓から死体を掘り起こし、動物や人間の標本を集める日々。解剖学への執念に、科学者の生きざまを見る。
2020

『量子革命─アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突』
- マンジット・クマール(著)青木 薫(訳)
- 新潮社 2017年
「量子」の解釈をめぐる直接対決 物理学を進展させた巨人たち
スマホから核兵器まで、現代のテクノロジーの源にある量子力学。20世紀初頭、この新しい物理学の解釈をめぐり、アインシュタインとボーアは論争を繰り広げた。ふたりを軸にハイゼンベルク、シュレーディンガーなど天才たちが織りなすドラマ。量子論の100年を追うノンフィクション。
2020

『イノベーターズ(1)(2)─天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史』
- ウォルター・アイザックソン(著)井口 耕二(訳)
- 講談社 2019年
デジタル社会を源流から総ざらい 総勢200名のコラボレーション
コンピュータやインターネットは誰がつくったのか?数学好きのエイダ・ラブレスにはじまり、チューリング、アラン・ケイ、スティーブ・ジョブズなど、総勢200人以上が登場するデジタル革命史。イノベーションの大半は、個人でなくチームが生み出してきた。
2020

『世界の科学者まるわかり図鑑』
- 藤嶋 昭(監)
- 学研プラス 2018年
偉大な科学者100人の功績と素顔をイッキ見!
知りたがり少年だったアインシュタイン。お風呂に入って浮力を発見したアルキメデス。偉大な研究もきっかけは日常の小さな発見から。世界中の科学者たちの功績と素顔を、イラストや図版とともにイッキ見できる。私たちの暮らしの中にも、未来の大発見が潜んでいるかも?
2020

『生命科学者たちのむこうみずな日常と華麗なる研究』
- 仲野 徹(著)
- 河出書房新社 2019年
科学者だってただのヒト!?偉業の裏にあるユニークな人生
研究には新しさも大事ですが、基本にあるのは研究者のオリジナリティです。その人の特徴を生かした研究が世の中にインパクトを与えるし、ノーベル賞を取る人もそうですよね。だから中高生にはぜひ科学者の伝記を読んでもらいたい。伝記マニアの著者が書いた本書は、個性溢れる18人の生命科学者の人生と研究がおもしろくまとめられています。

推薦コメント
研究には新しさも大事ですが、基本にあるのは研究者のオリジナリティです。その人の特徴を生かした研究が世の中にインパクトを与えるし、ノーベル賞を取る人もそうですよね。だから中高生にはぜひ科学者の伝記を読んでもらいたい。伝記マニアの著者が書いた本書は、個性溢れる18人の生命科学者の人生と研究がおもしろくまとめられています。
篠崎 一雄(環境資源科学研究センター 機能開発研究グループ グループディレクター)
2020

『「大発見」の思考法─iPS細胞 vs. 素粒子』
- 山中 伸弥、益川 敏英(著)
- 文藝春秋 2011年
ノーベル賞受賞者の対話に学ぶ 考えること、楽しむこと
「CP対称性の破れ」の起源を発見した益川 敏英氏と、iPS細胞の生みの親、山中 伸弥氏。日本人ノーベル賞受賞者二人が対談した。骨折で志した医学の道、iPS細胞ネーミングの裏話から、うつとのつきあい、アイデアの育て方まで。楽しく知的なおしゃべりを聞いているうちに、生き方や考え方のヒントをもらう。
2020

『アリストテレス 生物学の創造(上)(下)』
- アルマン・マリー・ルロワ(著)森 夏樹(訳)
- みすず書房 2019年
超一級の生物学者でもあった アリストテレスが見ていた世界
アリストテレスが最も好んだ学問は哲学でも論理学でもなく、生物学だった。2400年前の超人的先駆者は、生き物たちの不思議にどんな眼差しを向け、どう解き明かそうとしたのか?自らも生物学・発生学の研究者である著者が、アリストテレスの仕事を今に蘇らせる。
2020

『二重螺旋 完全版』
- ジェームズ・D・ワトソン(著)アレクサンダー・ガン、ジャン・ウィトコウスキー(編)青木 薫(訳)
- 新潮社 2015年
DNAの構造解明にいたる 熱い研究生活を、本人が描く
DNAは二重らせん構造をしている。生物学の常識を覆す大発見を果たしたジェームス・D・ワトソンが明かす、研究の日常やライバル研究者との競争のやり取り。この本をきっかけに科学を志したという科学者も少なくない、生々しく刺激に満ちた研究者のリアル。

推薦コメント
DNAの二重螺旋モデルを発表するまでの経緯を、ワトソンが赤裸々に綴った本です。普通は書かないライバルの悪口まで平気で書いている(笑)。活発な議論も熾烈な競争もあり、分子生物学勃興期の研究者の息づかいが伝わってきます。
篠崎 一雄(環境資源科学研究センター 機能開発研究グループ グループディレクター)
2020

『ルイ・パスツール─無限に小さい生命の秘境へ』
- オーウェン・ギンガリッチ(編集代表)ルイーズ・E・ロビンズ(著)西田 美緒子(訳)
- 大月書店 2010年
顕微鏡の先には小さな生命 微生物を見つけた男の物語
ブドウジュースがワインに変わるのは、目に見えない微細な生物が働いているから。今では身近な微生物の存在を、世界ではじめて顕微鏡の中に見出したパスツール。狂犬病の治療で世界から喝采を浴びた科学者の目を借りて、小さきものの世界を探検しよう。
2020

『物理学を変えた二人の男─ファラデー,マクスウェル,場の発見』
- ナンシー・フォーブス、ベイジル・メイホン(著)米沢 富美子、米沢 恵美(訳)
- 岩波書店 2016年
40歳の歳の差コンビが書き換えた物理学の常識
ニュートンの力学で説明できなかった、空間に満ちる「電磁場」を発見し、証明した二人の男がいた。一人は貧しい鍛冶屋の息子で、一人は地主一家のエリート。年齢も境遇も大きく異なる科学者同士が手を組み、科学界の当たり前を覆した挑戦の物語。

推薦コメント
電磁気学をつくったファラデーとマクスウェル、対照的な二人の生涯を描いた本です。革新的な「場の理論」を思索する様子からは、科学は教科書的に決まりきったものではなく、人間が行っている知的活動なのだとわかります。二人の故郷スコットランドのなだらかな自然環境も「場」の発想の源になっているのです。
永長 直人(創発物性科学研究センター 強相関理論研究グループ グループディレクター)
2020

『部分と全体 新装版─私の生涯の偉大な出会いと対話』
- W.ハイゼンベルク(著)山崎 和夫(訳)
- みすず書房 1999年
ハイゼンベルク本人が描く量子力学を生んだ対話の数々
「科学は対話の中でこそ生まれる」とハイゼンベルクは言う。対話の相手は、アインシュタイン、ボーア、シュレティンガーなど、科学界の巨星たち。2度の大戦を経験しながら、著者がいかに暮らし、どんな討論によって思索を深めたのか。量子力学の生みの親が若き日々を振り返る。

推薦コメント
量子力学の巨人ハイゼンベルク本人が書いた本。私の愛読書です。アインシュタインやボーアなどとの対話から思考を発展させていきますが、これは「対話を通じて新しいものをつくる」という、プラトン以来のヨーロッパの思想であり、科学の本質だと思います。
永長 直人(創発物性科学研究センター 強相関理論研究グループ グループディレクター)
2020

『グーテンベルクのふしぎな機械』
- ジェイムズ・ランフォード(作)千葉 茂樹(訳)
- あすなろ書房 2013年
500年前、世界を変えた大発明 活版印刷ができるまで
世界の歴史を変えてしまったふしぎな機械。使うのはぼろきれや骨、ススや植物の種。「いったい、なんだとおもう?」を合言葉に、カラフルな絵と共に明かされていく活版印刷ができるまで。ヨーロッパに生まれた発明が、500年の時を経てページをめくる私へとつながっていく。
2020

『エジソンと電灯』
- キース・エリス(作)児玉 敦子(訳)
- 玉川大学出版部 2015年
1%のひらめきと、99%の努力 発明王エジソンの生涯
19世紀、電気自動車のアイデアを既に考えついていたトーマス・エジソン。貧しい子ども時代から、電灯や蓄音機、活動写真など数百の発明品を生み出した生涯を、挿絵と写真たっぷりに紹介する。数ヶ月しか学校に通っていなかった少年が、世界中の人の暮らしを変えるまで。
2020

『クロード・シャノン 情報時代を発明した男』
- ジミー・ソニ、ロブ・グッドマン(著)小坂 恵理(訳)
- 筑摩書房 2019年
遊び心に溢れた内気な天才「情報理論の父」の生涯
今この文をネットで読めているのも、移動中に音楽が聴けるのも、全てはクロード・シャノンの「情報」の発見から始まった。一体どんな人物だったのか?アイデアの源泉はどこに?たった一人、たった1本の論文で情報時代を切り開いた天才数学者の生涯を追う。