選書アドバイザー 中村 振一郎

中村 振一郎
科技ハブ産連本部 バトンゾーン研究推進プログラム 中村特別研究室 特別招聘研究員
研究テーマは天然光合成のメカニズム解明。量子力学に基づいた計算科学によってアプローチしている。学生時代は「今昔物語」が好きで古語で読んだ。社会人になってからは、立花 隆の著作は全網羅している。
コメント
私にとっての最大の苦痛は、心の退屈です。本はそれを癒してくれます。学生の皆さんは若いうちに良い本に巡り合ってください。
担当テーマ
科学道100冊 2021 未来エンジニアリング
推薦本
2021

『フューチャー・オブ・マインド─心の未来を科学する』
- ミチオ・カク(著)斉藤 隆央(訳)
- NHK出版 2015年
SFの世界が現実に?脳と心の正体と将来を語る
念力、テレパシー、夢、知能強化―。理論物理学者ミチオ・カクが好奇心全開で、脳や神経科学の第一人者を訪ね歩き、SF的想像力で考え尽くす。自然界最大の謎である「心」はどこまで解明された?医療や社会はどのように変わっていく?実現し始めている「心の未来」はこんなにも刺激的だ。
推薦コメント
読み始めたら止まりません。クリストファー・ノ―ランの映画に引き込まれる感覚と似ています。厳選された学術データと緻密な議論から、「人生の成功は“満足を先のばしにできる能力”と関連している」と導かれるところは圧巻です。さらに「誰でもサヴァン症候群になれるか?」「最新の脳科学でジャンヌ・ダルクの精神状態を解明できるか?」と展開。若いうちに読みたかった1冊です。