国が定める科学技術週間行事の一環として4月21日(土)、和光地区の一般公開を開催しました。
今年は、強い日差しの中、約7,800名の皆さまに足を運んでいただき、盛況のうちに終了することができました。
この場を借りて御礼申し上げます。
理化学研究所は昨年、創立百周年を迎えました。次の百年に向けて新たな一歩を踏み出した今年は、「“知りたい!”が未来を切りひらく」と題して、約100の研究室を公開し、講演会などの各種イベント、小さなお子さんにも楽しんでいただける体験イベントを開催しました。
今年度の和光地区一般公開について簡単に報告させていただきます。
特別講演会とサイエンスレクチャー:最先端科学を学ぼう!
理化学研究所で研究されている最先端科学をじっくり味わっていただくことを目的とし、3つの特別講演会と6つのサイエンスレクチャーを実施しました。
各1時間の特別講演会では、藤澤茂義博士が「記憶と空間認識をつかさどる“海馬”に迫る」と題し脳の空間認識について、樽茶清悟博士が「量子コンピュータって何?」と題し量子コンピュータの原理と特徴について、長瀧重博博士が「巨大星の爆発と中性子星・ブラックホール」と題し最新の宇宙像について講演しました。
各30分のサイエンスレクチャーでは、中村龍平博士が「海底の電気を食べる生物たち」、関根 聡博士が「人工知能は人間のように言葉を理解できるのか」、村川泰裕博士が「最先端のゲノム科学により癌の種を検出する」、若杉昌徳博士が「蓄積リングで見えること出来ること」、平山秀樹博士が「殺菌用に実用化した紫外線LED」、瀧田佑馬博士が「“ものを見透す”テラヘルツ光研究の最先端に挑む」と題し、それぞれの研究テーマを解説しました。
いずれの講演会・サイエンスレクチャーも大盛況で、会場外に設置したモニター前も人だかりができました。
来場者から多くの質問が飛び、熱気にあふれていました。
特別講演会(鈴木梅太郎ホール)及びサイエンスレクチャー(大河内記念ホール)の様子
研究室公開:研究者と話してみよう!
一般公開では、普段はなかなか見たり触れたりできない研究現場に入ったり、会うことができない研究者に接することができます。今年は約100の研究室が公開されました。初めて聞いた研究内容、ニュースなどでチラッと聞いたようなこと、前から気になっていたことなどについて、来場された方が研究者に疑問をぶつけ熱心に話し合う姿が各会場で見られました。
研究者にとっても、興味を持って聞きに来てくださる方とお話することで励みになったり、気付くことがあったりします。とても楽しく刺激的な1日になるのです。
お子様から大人まで、幅広い年齢を対象にした体験学習を準備した研究室もあり、来場した皆さんと一緒になって楽しむ姿が印象的でした。
来年もお待ちしています!
今年も各研究室が創意を凝らし、盛りだくさんの和光地区一般公開となりました。来場者の方から「来年も来たい!」「科学を身近に感じた」との感想も頂いております。来年も科学技術週間に合わせて4月20日(土)に開催する予定です。さらに一歩進んだ理化学研究所を、お見せできると思います。ご来所をお待ちしております!