2011年に世界一の速さを記録するとともに、高い実用性を発揮し、さまざまな分野で画期的な成果をあげてきたスーパーコンピュータ「京」は、2019年8月30日をもってシャットダウンされました(2019年8月30日お知らせ「ありがとう「京」シャットダウンセレモニーを開催」)。
このたび、実際に稼働していた「京」の部品を全国の科学館等に贈呈し、展示していただくこととなり、11月5日、理化学研究所計算科学研究センター(兵庫県神戸市)において贈呈式を執り行いました。
贈呈式では、松岡聡センター長が自身の幼い頃の科学館や博物館での体験を交えながら、「『京』が科学館等で展示されることをたいへん嬉しく思います。スーパーコンピュータとはどういうものなのか、肌で感じられるような展示をしていただければありがたいです」と感謝と期待を述べました。
科学館等の代表者に目録が贈呈されたのち、贈呈先を代表して神戸市立青少年科学館の和田智明館長より、「『京』をいただいたことを契機に、科学館を訪れる若い方たちにスーパーコンピュータがすばらしい成果を出していることを理解いただけるような発信をすべく、ますます努力していきたい」とのメッセージをいただきました。
各施設では、準備が整い次第、「京」の部品の展示が開始されます(下記参照)。ぜひ足をお運びください。

贈呈式参加者による記念撮影

松岡センター長挨拶

神戸市立青少年科学館 和田館長によるメッセージ
寄贈された「京」の部品



寄贈先詳細と今後の展示予定
関東地方
- つくばエキスポセンター(茨城県つくば市)
「京」の筐体、システムボード、CPUを2階展示場にて展示予定。展示開始時期は未定。 - 千葉県立現代産業科学館(千葉県市川市)
「京」の筐体、システムボード、CPUを2020年2月末頃から展示予定。 - 東京理科大学近代科学資料館(東京都新宿区)
現在改装中。「京」のシステムボード、CPUを野田キャンパスなるほど科学体験館で2019年12月頃から展示予定。 - 国立科学博物館(東京都台東区)
「京」の筐体、システムボード、CPUを展示予定。常設公開は未定。「京」の筐体は毎年4月開催のつくば地区オープンラボで公開予定。
中部地方
- 信州大学国際科学イノベーションセンター(長野県長野市)
「京」ロゴパネルを展示予定。展示開始時期は未定。 - 名古屋市科学館(愛知県名古屋市)
「京」の筐体、システムボード、CPUを展示予定。展示開始時期は未定。
近畿地方
- 大阪市立科学館(大阪府大阪市)
「京」の筐体、システムボード、CPUを展示予定。筐体の展示開始時期は未定。システムボード、CPUは2019年12月6日(金)より展示場にて展示予定。 - 神戸市立青少年科学館(兵庫県神戸市)
「京」と同型のスパコン筐体に「京」ロゴパネルをつけて展示予定。展示開始時期は未定。 - 計算科学振興財団 高度計算科学研究支援センター展示コーナー(分散コンピュータ博物館)(兵庫県神戸市)
「京」ロゴパネル、システムボード、CPUを展示予定。展示開始時期は未定。 - 高度情報科学技術研究機構神戸センター(兵庫県神戸市)
「京」システムボード、CPUを2019年11月9日(土)「計算機歴史博物館」にて展示(毎年秋頃、年1回・1日のみ展示予定)。 - 神戸大学経済経営研究所 経営機械化展示室(分散コンピュータ博物館)(兵庫県神戸市)
「京」の筐体、システムボード、CPUを展示予定。展示開始時期は未定(見学は予約制)。 - 姫路科学館(兵庫県姫路市)
「京」のシステムボード、CPUを展示予定。展示開始時期は未定。
中国地方
- 愛媛県総合科学博物館(愛媛県新居浜市)
「京」の筐体、システムボード、CPUを2019年11月23日(土祝)から展示予定。
- ※展示予定は変更となる場合があります。詳細は各科学館等へお問い合わせください。