2019年度（第65回）仁科記念賞の受賞者が決定し、岩佐義宏チームリーダー（創発物性科学研究センター）が受賞することが発表されました。
仁科記念賞は、故仁科芳雄博士の功績を記念し、原子物理学とその応用に関し、優れた研究業績をあげた研究者を表彰することを目的としています。
岩佐チームリーダーの受賞業績は、「電界誘起2次元超伝導の発見」です。今世紀のナノテクノロジーの進展に伴い、原子層が1層あるいは数層しかない極薄膜「2次元物質」の研究が世界的に盛んに行われるようになっています。岩佐チームリーダーは、自ら開発した電界効果デバイスによって2次元超伝導体を作製するとともに、2次元特有の新物性を次々に解明し、2次元物質科学分野を超伝導の側面から牽引したことが評価されました。今後も新規超伝導体の開発や2次元物質の機能開拓など、量子マテリアル分野への展開が期待されます。
