理化学研究所（理研）と、Lynk Pharmaceuticals（Lynk）は、理研で創製した新規のRas阻害剤候補化合物に関する独占的ライセンス契約をこのたび締結しました。本ライセンス契約は、理研創薬・医療技術基盤プログラム（DMP）と神戸大学産官学連携本部（片岡徹特命教授）の共同研究を通じて見出された化合物のノウハウを対象としたものです。
Rasは、すい臓がん（95%）、大腸がん（50%）、肺腺がん（30%）など多くのがん種において変異が認められるドライバー遺伝子です。Rasを標的とした抗がん剤開発は、世界中で35年以上も行われてきましたが、その成果は限られたものとなっています。
Lynkは、理研の構造生物学研究や創薬化学研究の成果である候補化合物をもとに、新規なRas阻害剤の創製を目指します。本ライセンス契約により、いまだ有望な薬剤が見出されていないRasを標的とした抗がん剤開発の領域で、新たな成果が得られることが期待できます。
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報道担当
理化学研究所 広報室 報道担当
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