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2018年9月3日

東京大学
理化学研究所

生まれたばかりの原始星に惑星系のもとになる円盤構造を発見

東京大学大学院理学系研究科、理化学研究所、筑波大学、コペンハーゲン大学およびライデン大学の研究者からなる合同チームは、おおかみ座にある生まれたばかりの原始星IRAS 15398−3359をアルマ望遠鏡で観測し、その周りに半径40天文単位程度の大きさの回転円盤構造(原始星円盤)を発見しました。一般的に、これまでに報告されている原始星の質量は、太陽質量の0.1倍程度以上ですが、今回観測した原始星の質量を見積もると、太陽質量の0.007倍でした。今まで、これほど小さな質量を持つ原始星は報告されていませんでした。従来、原始星がある程度成長した後、その周囲に惑星系のもとになる原始星円盤が形成されると考えられてきましたが、本研究により、誕生したばかりの未成熟な原始星にもすでに原始星円盤が形成されていることが初めて明らかになりました。本研究成果は、惑星系の形成過程が原始星の誕生とともに始まっていることを示し、太陽系の起源の理解を格段に進める点で大きな意義があります。

本研究を発展させ、この天体についてさらに高い解像度で観測を進めることで、惑星系形成の初期過程を詳細に探求できます。また、他の原始星天体についても同様の観測を系統的に行うことにより、原始星と原始星円盤の共進化という新しい描像を確立できると期待されます。

詳細は、東京大学 大学院理学系研究科・理学部のホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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