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2020年5月25日

国立がん研究センター
東京大学
理化学研究所
日本医療研究開発機構

遺伝性乳がん・卵巣がんのリスクとなるBRCA2遺伝子バリアントの新規機能解析法を開発

国立研究開発法人国立がん研究センター研究所細胞情報学分野 池上政周任意研修生、高阪真路ユニット長、間野博行分野長らの研究グループは、国立がん研究センター中央病院乳腺・腫瘍内科 田村研治科長、国立大学法人東京大学大学院医学系研究科 田中栄教授、細谷紀子准教授、国立研究開発法人理化学研究所生命医科学研究センター 桃沢幸秀チームリーダーらと共同で、遺伝性乳がん・卵巣がんの原因として知られるがん抑制遺伝子BRCA2遺伝子のバリアントに対するハイスループット機能解析法を開発しました。

本研究グループは、これまでにがん遺伝子に対する革新的なハイスループット機能解析手法(mixed-all-nominated-mutants-in-one method: MANO法)を構築し、EGFRERBB2といったがん遺伝子の意義不明バリアントの機能解析を行ってきました。この手法を発展させ、BRCA2の機能解析手法であるMANO-BRCA法(MANO-B法)を確立し、186種類の意義不明バリアントを含むこれまでで最大規模の244種類のバリアントについて機能解析を行った結果、新たに37種類の病的バリアントを同定しました。さらに本手法の臨床応用例として、遺伝子検査で新たに発見されたバリアントの病的意義を迅速に判定し、報告するシステムを構築しました。本システムは、適切な治療方針が定まらず不安を抱えていた意義不明バリアント保持者に正しい情報を伝えることができることから、リスク低減手術やPARP阻害薬投与の必要性を判断するためのコンパニオン診断としての活用が期待されます。

詳細は国立がん研究センターのホームページをご覧ください。

報道担当

理化学研究所 広報室 報道担当
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