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理研シンポジウム: 第4回ものづくりワークショップ: データ駆動型社会におけるものづくり設計の新潮流

ものづくりにおけるデータは、設計作業が終わってからシミュレーション、加工準備、加工、組み立て計測と順方向に流れます。デジタルエンジニアリングでの主役は設計作業の結果であるCADデータからMBD(Model Based Development)に移りつつあります。従来の手法は、計測データから設計するリバースエンジニアリング、あるいはその進化形である現物からの実測データを設計に追加する現物融合でした。MBDは、これらの手法と同様に計測情報からスタートする手法ですが、物理法則を前提とするCAEとは対極にあるシステムシミュレーションを行うために機能を関数として活用するところが異なります。AI時代を迎え、エビデンスに基づく設計と製造が求められている今日、我々はデータ駆動型ものづくりを通じて、機能(要望)と実績(現実)を両立するデータを主役として、再び順方向に、今までないスピードで流れてゆくものづくりを目指しています。本ワークショップでは、特別講演として国立情報学研究所の武田英明氏に知的CADの在り方をご紹介いただき、東京大学の大竹豊氏に現物融合情報型設計の在り方をご紹介いただきます。さらに、ものづくりデータと知財の関連について三井住友海上火災保険の平賀智氏にご講演いただます。理研で進めておりますデータ駆動型ものづくりの現状をご紹介しながら、今後の設計・製造のあるべき姿を皆様と一緒に考えます。

開催日 2019年7月10日(水)
時間 13:00-17:45
対象 研究者
場所 日本橋 ライフサイエンスハブ 8F
東京都中央区日本橋室町1-5-5
言語 日本語
主催 国立研究開発法人 理化学研究所
エンジニアリングネットワーク
光量子工学研究センター
情報システム本部
参加費 無料
情報交換会 18時- (要参加費)
※シンポジウム後、18:00より情報交換会を開催いたします。
参加登録 下記サイトにて、事前参加申し込みをお願いします。
理研シンポジウム 第4回理研ものづくりワークショップ
「データ駆動型社会におけるものづくり設計の新潮流」

※参加申し込み数が定員に達した場合には、参加申し込みを締め切らせていただきます。
問い合わせ先 理化学研究所 エンジニアリングネットワーク
「データ駆動ものづくりシステムの開発」シンポジウム事務局
monodzukuri_sympo[at]ml.riken.jp
( [at] を @ で置き換えてください)

プログラム

令和元年7月10日(水曜日)12:30開場

13:00 開会挨拶
理化学研究所 科技ハブ産連本部 牧野内 昭武
13:15

演題: データ駆動時代のものづくり
講師: 理化学研究所 光量子工学研究センター 加瀬 究

理研で進めているエンジニアリングネットワーク「データ駆動型ものづくりシステムの開発」の現状と今後について紹介する。

特別講演
13:30

演題: 設計のための知識とは ~知的CADとセマンティックWeb~
講師: 国立情報学研究所 情報学プリンシプル研究系 武田 英明

設計者が設計において用いる知識とはどのようなものであろうか。知識を用いた設計はコンピュータが支援可能であろうか。講演者が行なったいくつかの研究例からその可能性を探る。

招待講演1
14:30

演題: データ駆動型ものづくり時代の知財管理と開発ガバナンス
講師: 三井住友海上火災保険 平賀 智

これからのものづくりは、各種情報をAIでプロセス処理して開発の効果を高めつつ、同時に費用と期間の短縮を図ることが重要と考えられます。ここで、知財の管理やデータの保護、ビジネス観点からの製品機能やスペックへの要請、国際通商ルール遵守等、我々は多領域のビジネス要件を踏まえなければ、ものづくりは最終的に成功に至りません。ご参考となるべく最新のビジネス経営・ガバナンス情報をお伝えします。

15:10 休憩
招待講演2
15:30

演題: X線CTによる形状スキャンとものづくりへの応用
講師: 東京大学 人工物工学研究センター 大竹 豊

X線CTスキャンによる現物の三次元形状のデジタル化技術を紹介する。加えて、得られるデータのものづくりへの応用に関して、現状、および今後の方向性に関して議論を行う。

16:00

演題: 理研における積層造形技術の開発
講師: 理化学研究所 光量子工学研究センター 山澤 建二

積層造形法は、CADなどで設計された3次元データを任意の間隔で断面化し、その断面形状にしたがい固有の材料を自動的に付加することにより、所望の立体物を創成する、いわばデータ駆動型技術であり、3D PrinterあるいはAdditive Manufacturingとして広く浸透してきた。本講演では、これまで取り組んだ積層造形技術の開発事例を紹介し、データ駆動型ものづくりとの連携を考える。

16:30

演題: プレスシミュレーションにおけるデータ同化(続編)
講師: 理化学研究所 計算科学研究センター 坂本 英之、光量子工学研究センター 高村 正人

高張力鋼板の加工においてスプリングバック予測の高精度化が課題のひとつとなっている。そのためにはスプリングバックをよく再現する材料パラメーターの同定が必須であるが、材料試験だけでは測定困難な領域が存在するため困難である。データ同化手法により加工成形中のデータを用いる事でこの点を改善できないか取り組んでいる。本講演では、3点曲げ試験での比較検証について紹介する。

17:00

演題: データ駆動型ものづくりネットワークの提案
講師: 理化学研究所 情報システム本部 小林 紀郎

データ駆動型ものづくりを社会実装していく際にはデータの共有化、知識化のみならず、ものづくり活動そのもののガバナンス、リスク管理、データのオープン・アンド・クローズ戦略等を含めた大きな仕組みづくりが必要となる。本講演ではこのような社会実装を目指した新たな開発体制や技術開発の方向性を提案する。

17:00 総括・閉会挨拶
理化学研究所 理事 小寺 秀俊

個人情報に関する取扱について

ご記入いただいた個人情報は,参加者の集計および主催者からの連絡に利用させていただきます。

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