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2011年1月12日

独立行政法人理化学研究所
財団法人高輝度光科学研究センター

「姫路発 ~はるか宇宙と電子や原子の旅~」の市民公開講座

姫路市と共催し、3月26日午後1時半から姫路市文化センターで開催

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI、白川哲久理事長)は、兵庫県姫路市と共催で、市民公開講座「姫路発 ~はるか宇宙と電子や原子の旅~」を2011年3月26日(土)午後1時半から姫路市文化センター小ホール(兵庫県姫路市)で開催します。

市民公開講座では、播磨科学公園都市のSPring-8※1に隣接して建設中のX線自由電子レーザー(XFEL)※2施設やその用途を一般の方々に紹介します。講演では、世界中の放射光施設で強力な光を発生させるために使用されている「真空封止アンジュレータ」を開発した理研・JASRIのXFEL計画合同推進本部の北村英男グループディレクターが、「X線解体新書II ~SPring-8とXFEL~」と題して身近なX線技術から世界最先端の研究現場までを分かりやすく解説するほか、惑星探査機はやぶさのプロジェクトマネージャーで独立行政法人宇宙航空研究開発機構の川口淳一郎 教授が、「はやぶさ-人類初の往復の惑星飛行、その経緯」と題して惑星イトカワからサンプルを持ち帰った「はやぶさ」の軌跡について紹介します。

市民公開講座 概要

プログラム
講演1 X線解体新書Ⅱ~SPring-8とXFEL~

北村 英男
(理化学研究所 XFEL計画合同推進本部 光源研究開発グループディレクター)

講演2 「はやぶさ」-人類初の往復の惑星飛行、その経緯

川口 淳一郎
(宇宙航空研究開発機構 はやぶさプロジェクトマネージャー)

質問時間
司会 石川 哲也
(理化学研究所 播磨研究所 所長)
日時 2011年3月26日(土)13:30~16:00
会場 姫路市文化センター 小ホール
姫路駅南口より徒歩25分 または 姫路駅南ターミナル3番乗り場から神姫バス乗車、「姫路市文化センター前」停留所にて下車
主催 理化学研究所、高輝度光科学研究センター
共催 姫路市
後援 兵庫県、兵庫県教育委員会、独立行政法人宇宙航空研究開発機構
定員 450名
対象 高校生や大学生など、一般の方
参加費 無料
ウェブページ 第2回 SPring-8市民公開講座
申込方法 上記ウェブページまたはファックス(0791-58-0988)にて事前にお申込ください。ファックスの場合、氏名(フリガナ)、ご職業(学校名)、年代、ご住所、電話番号を記載してください。

お問い合わせ先

独立行政法人理化学研究所 播磨研究所 企画課
担当:馬塚 優里(まづか ゆり)
Tel: 0791-58-0900 / Fax: 0791-58-0800

報道担当

独立行政法人理化学研究所 広報室 報道担当
Tel: 048-467-9272 / Fax: 048-462-4715

補足説明

  • 1.
    大型放射光施設SPring-8
    兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高の放射光を生み出す理化学研究所の施設で、その管理運営はJASRIが行っている。SPring-8の名前はSuper Photon ring-8GeVに由来。放射光とは、電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、電磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な電磁波のこと。SPring-8では、赤外線からX線まで幅広い放射光が利用でき、この放射光を用いて、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーや産業利用まで幅広い研究が行われている。
  • 2.
    X線自由電子レーザー(XFEL)
    X線自由電子レーザー(X-ray Free Electron Laser)は、波長がX線(可視光よりも波長がとても短い)領域のレーザー。XFELは、原子レベルの超微細構造や化学反応などの超高速動態・変化を瞬時に計測・分析することを可能にするため、基礎研究にとどまらず、広く国民の生活に有意義な影響を及ぼすような画期的な光源として期待されている。XFEL計画は、わが国の科学技術を牽引する世界最高性能の研究・技術開発として、第三期科学技術基本計画で『国家基幹技術』に認定されている。理研が高輝度光科学研究センターと協力して組織するX線自由電子レーザー(XFEL)計画合同推進本部として、2010年度の完成を目指し、開発・整備を進めている。
川口 淳一郎(かわぐち じゅんいちろう)氏 プロフィール

独立行政法人宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)宇宙航行システム研究系教授、研究主幹、同深宇宙探査センター長。1955年青森県生まれ。京都大学工学部機械工学科卒業、東京大学大学院工学系研究科航空学専攻博士課程を修了。月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC/JAXA)月・惑星探査推進ディレクターを務める。ISASにおいて「さきがけ」「すいせい」「ひてん」「ジオテイル」「のぞみ」「はやぶさ」などの科学衛星ミッションに携わり、「はやぶさ」ではプロジェクトマネージャーを務めている。
受賞歴:日本航空学会 技術賞 (2004年)、National Space Society(米国) Space Pioneer Award(2006年)、第16回 日本航空宇宙学会賞(2006年)、科学技術分野文部科学大臣表彰(2007年)、弘前市民栄誉賞(2010年)

北村 英男(きたむら ひでお)氏 プロフィール

独立行政法人理化学研究所 X線自由電子レーザー計画合同推進本部 光源研究開発グループ グループディレクター。理学博士。1947年京都府生まれ。京都大学大学院、東京大学物性研究所助手、高エネルギー 物理学研究所教授、理化学研究所主任研究員を経て現職。専門分野は放射光科学。特に加速電子からX線(光)を生み出す装置において「真空封止アンジュレータ」を開発、SPring-8など日本の放射光施設に大きな進歩をもたらすとともに、世界各地の同様の施設に導入され、放射光科学の発展に極めて大きな貢献を果たした。また、研究のかたわら、大学や高校などで講演活動も行っている。
受賞歴:1987年加速器科学奨励賞、1991年仁科記念賞、2004年兵庫県科学賞、2005年文部科学大臣表彰・科学技術賞(研究部門)。

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