2013年5月22日、ベトナム社会主義共和国副首相(Dr. Nguyen Thien Nhan)を団長とする訪問団が理化学研究所横浜事業所にご来所され、環境資源科学研究センター(RIKEN Center for Sustainable Resource Science(CSRS))とベトナム農業遺伝学研究所(Agricultural Genetics Institute(AGI))が締結する覚書への調印式典に参加されました。副首相と大江田理事による立ち会いのもと、CSRS篠崎センター長とAGI所長(Dr. Le Huy Ham)は、有用キャッサバ植物の分子育種に関する研究協力の更なる強化を目指して、両国の研究者や学生による人材交流、情報交換等を定めた覚書にサインを行い、固く握手を交わしました。式典には、CSRSに在籍している関チームリーダーやベトナム人PIのLam-Son Phan Tranユニットリーダー、およびベトナム人留学生も参加し、副首相や各省副大臣、駐日ベトナム大使をはじめとするベトナム側政府要人と多くの言葉を交わしました。これを契機として、言語・文化の異なる研究者・学生が積極的な交流を行い、当該研究において高いレベルでの研究協力を推進していくことが期待されます。
解説
キャッサバは、熱帯地域で生育する芋の一種。成長が早く、挿し木で繁殖できるなど、条件の悪い環境においても生育可能であり、葉・茎・根を無駄なく利用できる植物。芋から採取されたデンプン(タピオカ)は、調味料や甘味料といった食用のみならず、バイオエタノール等の原料や飼料として利用することができ、ベトナムをはじめとする熱帯地域の国々では作物としての重要性が高まりつつある。近年では、病虫害の克服や高収量、デンプンを多く含む有用キャッサバの生育が求められており、遺伝子解析、品種改良に有効な情報の収集、最先端技術を用いた新品種の創出が求められている。
大江田理事によるウェルカムスピーチ
AGI所長(Dr. Le Huy Ham)によるスピーチ
CSRS篠崎センター長によるスピーチ
調印式の様子1
調印式の様子2
副首相(Dr. Nguyen Thien Nhan)によるスピーチ
CSRS関チームリーダーによる研究内容紹介
正面玄関前での集合写真