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2016年3月1日

理化学研究所

宮脇敦史副センター長が島津賞を受賞

宮脇敦史 副センター長

宮脇敦史 副センター長(脳科学総合研究センター)が平成27年度島津賞を受賞しました。島津賞は、科学技術、主として科学計測およびその周辺の領域における基礎的な研究において、著しい成果をあげた功労者を表彰するものです。

今回、宮脇 副センター長は日本神経科学学会の推薦を受け、「新しい蛍光タンパク質の創造による生命メカニズムの解明研究」に関する研究業績が高く評価され、受賞することが決まりました。

授賞式は2016年2月16日に京都ホテルオークラで執り行われました。

受賞者コメント

今は昔の30年前、私は一介の医学生でした。当時の大学教育は実にのんびりしたもので、私はよく図書館にこもっては、仮想的なサイエンス体験を楽しんでいました。そんな折“FRET:蛍光共鳴エネルギー移動現象”にのめり込み、生意気にも、将来起こるべきバイオイメージングの潮流を吹聴していました。今こうして、島津賞をいただくにあたり、30年の歳月を振り返りながら、そういう潮流の発生に僅かながらも貢献できたかなと感じています。私は、蛍光タンパク質の特性を巡ってさまざまな謎と格闘するのが好きです。分子生物学や生物構造学や光物理化学などの知識を掻き集め、分光分析や質量分析の技術を総動員して、発色団を動き回るパイ電子の心をつかもうと奮闘するのが好きです。バイオイメージング技術の革新の種は、思いがけない生き物や考え方に潜んでいます。サンプルを放置または廃棄する際にもserendipityを引き寄せるような実験精神を大切にしています。さまざまな謎が氷解する過程を見守りながら、蛍光タンパク質技術開発の醍醐味を実感しています。

授賞式の様子
宮脇敦史 副センター長が賞牌を受け取っている様子

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