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2020年8月28日

理化学研究所
東京工業大学
大阪大学

高校生・高専生「富岳」チャレンジ

-SuperCon本選出場者によるスパコン甲子園!-

理化学研究所(理研)計算科学研究センター、東京工業大学(東工大)学術国際情報センター、大阪大学(阪大)サイバーメディアセンターは、高校生・高専生を対象として、理研に設置され、開発・整備が進められているスーパーコンピュータ「富岳」[1]を体験するオンラインイベントを2020年9月13日~22日に開催します。

本イベントは、東工大学術国際情報センターおよび阪大サイバーメディアセンターが開催している高校生および高専生(高校の学年に相当するもの)を対象とした、第26回スーパーコンピューティングコンテスト[2](SuperCon:スーパーコン)2020の本選出場予定者(コロナ禍の影響を受け、本選中止)を招待し、これまでのSuperConの問題を題材として「富岳」を使ったプログラミングに挑戦いただくものです。

開催概要

イベント名
高校生・高専生「富岳」チャレンジ~SuperCon本選出場者によるスパコン甲子園!~
主催
理化学研究所 計算科学研究センター、東京工業大学学術国際情報センター、大阪大学サイバーメディアセンター
共催
情報処理学会、電子情報通信学会 情報・システムソサイエティ
協賛
情報オリンピック日本委員会、蔵前工業会(東京工業大学同窓会)、一般財団法人 高度情報科学技術研究機構(予定)、一般社団法人 HPCIコンソーシアム(予定)、Arm、株式会社いい生活、NVIDIA、日本電気株式会社、富士通株式会社、HEROZ株式会社、株式会社ワークスアプリケーションズ、株式会社Works Human Intelligence 他(順不同)
スケジュール
以下全てオンライン(Web会議システムなど)にて開催します。
9月13日(日)問題および各種チュートリアル公開
~9月20日(日)期日までに「富岳」を使って問題に解答し、提出
~9月21日(月)回答確認
9月22日(火・祝)閉会式
実施概要
従来のSuperConでは、夏休みの5日間、東京会場(東工大)または大阪会場(阪大)に本選出場チームのメンバーが全員集まり実施していました。各チームにはチューターがつき、プログラミングに関連する指導などを行っていました。
本イベントでは、第26回SuperCon2020の本選出場チームを招待します。各チームにリモートで課題に取り組んでいただき、チューターによる指導をオンラインで実施します。学期中であることを考慮し、期間を一週間に延長し、参加チームは13時~20時の間だけ「富岳」にアクセスできるものとします。課題はSuperConで使用したものの中から1題を選んで出題します。従来のSuperConは文字通り「コンテスト」として、計算速度の優劣を競うものでした。今回は世界最高性能の「富岳」を体験することを主たる目的とします。閉会式では各チームから提出されたプログラムに対する講評を行う予定です。

参考

第26回SuperCon2020の本選出場チーム

開催背景

AIやIoTなどの技術革新が進み、それらがデータを核に駆動することで社会のあり方が大きく変わろうとしている現在。「科学技術基本計画」[3]ではSociety 5.0を「サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会課題の解決を両立する、人間中心の社会(超スマート社会)」と位置付けています。

Society5.0の実現にはスーパーコンピュータを中核としたITが必須の技術基盤であり、「富岳」の登場によって、その道が切り拓かれる可能性が示されつつあります。一方、Society5.0を支えるのは人材であり、将来を担う若者がIT関連技術に親しみ学んでいくことが重要です。1995年から東京工業大学学術国際情報センター(2006年より大阪大学サイバーメディアセンターが加わる)によって開催されている「SuperCon」は、高校生・高専生がスーパーコンピュータについて深く学ぶ貴重な機会を提供し、これまでに多くの優秀なIT人材を輩出し続けています。

今回SuperConの本選がコロナ禍の影響を受け中止となったこと、また、「富岳」 が、開発中であるものの4つのスパコンランキングで世界一位となったことを受 け、SuperConと「富岳」・理研が協働し、SuperCon本選出場者である高校生およ び高専生に対して「富岳」の総合的な性能の高さを体験する貴重な機会を提供し、将来のIT人材育成に資することとしました。

補足説明

  • 1.スーパーコンピュータ「富岳」
    スーパーコンピュータ「京」の後継機。2020年代に、社会的・科学的課題の解決で日本の成長に貢献し、世界をリードする成果を生み出すことを目的とし、電力性能、計算性能、ユーザーの利便性・使い勝手の良さ、画期的な成果創出、ビッグデータやAIの加速機能の総合力において世界最高レベルのスーパーコンピュータとして2021年度の共用開始を目指している。
    「富岳」は"富士山"の異名で、富士山の高さがスーパーコンピュータ「富岳」の性能の高さを表し、また富士山の裾野の広がりがスーパーコンピュータ「富岳」のユーザーの拡がりを意味する。また、"富士山"は海外での知名度も高く、名称として相応しいこと、さらにはスーパーコンピュータの名称は山にちなんだ名称の潮流があることなどから理研が選考した。
  • 2.スーパーコンピューティングコンテスト
    スーパーコンピューティングコンテスト(SuperCon)は、1995年より「コンピュータ大好き少年たちの夏の甲子園」として始まったプログラミングコンテスト。予選を通過した20組のチーム(1チーム2~3名)が大阪大学、東京工業大学の会場に分かれ、スーパーコンピュータを使ったプログラミングを行う。例年、数日間かけて本選課題の問題を解くプログラムを作成し、作成最終日に提出されたプログラムの正確さ・速度を審査委員会が評価し、コンテスト最終日の成果報告会で発表している。本選課題には、科学技術の様々な分野から最先端の話題が選ばれ、高校生・高専生にもわかりやすい問題にして出題されている。
    Supercomputing Contest
    参考:過去の問題
    2019年 重力多体問題
    2018年 量子コンピューティングをシミュレーションしよう
    2017年 オーディオデータを近似的に圧縮しよう
    2016年 巨大だけども半径の小さなグラフの探索
    2015年 化学振動のパターンを見つけよう
    2014年 テトリスという有名なゲームにヒント
  • 3.科学技術基本計画
    1995年に制定された「科学技術基本法」により、政府は「科学技術基本計画」を策定し、長期的視野に立って体系的かつ一貫した科学技術政策を実行することとなった。2016年の「第5期科学技術基本計画」において、狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(2.0)、工業社会(3.0)、情報社会(4.0)に続く新たな社会の姿を示す考え方として「Society 5.0」という考え方が提唱された。

連絡窓口

  • 今般の新型コロナウイルス感染症対策として、在宅勤務を実施しておりますので、メールにてお問い合わせ願います。

問い合わせ窓口

理化学研究所 計算科学研究センター 担当(干場(ほしば))
Email: r-ccs-koho [at] ml.riken.jp

機関窓口

理化学研究所 広報室 報道担当
お問い合わせフォーム

東京工業大学 総務部 広報課
Email: media [at] jim.titech.ac.jp

大阪大学 情報推進部 情報基盤課 教育系システム班
Email: zyosui-kiban-kyouiku [at] office.osaka-u.ac.jp

※上記の[at]は@に置き換えてください。

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