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2020年10月19日

理化学研究所
富士通株式会社

スーパーコンピュータ「富岳」がCEATEC 2020 ONLINEで「総務大臣賞」を受賞

CEATEC AWARD 2020ロゴの画像

理化学研究所(理研)と富士通株式会社(富士通)が共同で開発しているスーパーコンピュータ「富岳」[1]が、このたびCEATEC AWARD 2020において、最高位の賞に位置付けられる「総務大臣賞」を受賞しました。

なお、理研と富士通は共に、10月20日から23日にかけて開催されるCEATEC 2020 ONLINEに出展予定です。「富岳」について、理研からはSociety5.0の中核基盤を目指した取り組みを、富士通からはイノベーションによって社会に信頼をもたらし世界をより持続可能にしていく取り組みをそれぞれ紹介します。ぜひご覧ください。

CEATEC AWARD 2020 「総務大臣賞」について

CEATEC AWARD 2020は、CEATEC 2020 ONLINEに展示される技術・製品・サービス等の中から、CEATEC AWARD 2020 審査委員会が学術的・技術的観点、市場性や将来性等の視点から、イノベーション性が高く優れていると評価できるものを審査・選考し、表彰するものです。

その中でも「総務大臣賞」は、IoT/ビッグデータ時代における情報通信・ネットワーク・データ・AI技術・IoT技術の高度利活用やそれらによるサービスの提供、AIネットワーク化や地域社会におけるIoT利用など、サイバーフィジカルシステム(CPS)/IoT社会の進展とSociety5.0[2]の実現に最も寄与すると評価される案件が対象となります。

特に、ニューノーマル社会におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)による豊かな暮らしと社会、経済活動の効率化や高付加価値化の促進に最も貢献すると評価される案件、技術、製品、サービス、またはそれを支えるソフトウェア、アプリケーション、部品・デバイスに対して授与されます。

受賞理由について

今回、「富岳」がシステムとアプリケーションを協調的に設計するCo-design(コデザイン)によって開発され、世界No.1の性能および高い電力効率と、ユーザーの利便性・使い勝手の良さを両立し、画期的な成果の創出を導くなど、世界の他のシステムに対して総合力で卓越するシステムである点が高く評価され、受賞に至りました。

また、スーパーコンピュータを活用したイノベーションが期待されるライフサイエンス、エネルギー、製造、環境などの分野において社会課題の解決やDXを支えるインフラとしての利用拡大を推進していることなど、日本の電子情報産業の新たな可能性を広げるとともに、多方面での産業競争力強化に貢献することが期待されています。

「富岳」のこれまでの主な成果について

「富岳」は、世界のスーパーコンピュータの性能ランキングである第55回「TOP500」で第1位を獲得したほか、「HPCG」、「HPL-AI」、「Graph500」の各性能ランキングにおいても2位以下に大きな差をつけての第1位を獲得し、世界初となる同時4冠を達成しました。

現在、「富岳」は、2021年度の共用開始を目指して開発・整備中ですが、試行的に一部の計算資源(ノード)を新型コロナウイルス対策の研究や成果創出加速プログラムで利用しています。

スーパーコンピュータ「富岳」(開発・整備中)の画像

スーパーコンピュータ「富岳」(開発・整備中)

今後について

理研は、今後も「富岳」の開発・整備を推進するとともに、Society5.0の実現のための中核プラットフォームとしてAIやビッグデータ処理、クラウド的利用に関するソフトウェア開発や環境整備を実施します。そして「富岳」による社会的・科学的課題の解決に貢献します。

富士通は、今後、「富岳」の技術を活用した「FUJITSU Supercomputer PRIMEHPC」シリーズをはじめとするハイパフォーマンスコンピューティング・ソリューションの提供を通じ、社会的課題の解決や最先端研究の加速、およびお客様のDX実現による競争力強化に貢献します。

補足説明

  • 1.スーパーコンピュータ「富岳」
    スーパーコンピュータ「京」の後継機。2020年代に、ますます複雑化する社会のさまざまな課題の解決やサイエンスの探究を通じて日本の成長に貢献し、世界をリードする成果を生み出すことを目的とした、電力性能、計算性能、ユーザーの利便性・使い勝手の良さ、画期的な成果創出、ビッグデータやAIの加速機能の総合力において世界最高レベルのスーパーコンピュータとして2021年度の共用開始を目指している。
  • 2.Society5.0
    狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において我が国が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱された。IoT(Internet of Things)、ロボット、AI(人工知能)、ビッグデータといった社会の在り方に影響を及ぼす新たな技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、経済発展と社会的課題の解決を両立していく新たな社会の実現を目指すこととしている。

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理化学研究所 神戸事業所 計算科学研究推進室 広報グループ
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