理化学研究所(理研)は、有本裕名誉研究員に対し、長年の研究成果の社会実装・普及促進に多大なる貢献がなされた功績により、理研産業連携大賞※を2020年10月9日付で授与しました。本賞制度の設置以来、初めての授与です。
式典では、松本紘理事長からは記念の楯が、小寺秀俊理事からは花束が、有本名誉研究員へ伝達されました。
理研産業連携大賞授与式の様子(10月9日)
有本名誉研究員は、理研で約50年にわたり研究を続け、食品や食品添加物などに安全かつ可食なものを植物病害虫の防除に用いるという「SaFE(Safe and Friendly to Environment)コンセプト」に基づく新しい農薬の上市に向け、研究開発に取り組んできました。
研究成果である特許はこれまで7社へ実施許諾され、民間企業の協力・貢献のもと製品化されており、世界中で受け入れられています。また、SaFE農薬のコンセプトはSDG sの精神に通ずるものであり、今後も途上国の農業発展にも寄与すると期待されます。
- ※理研産業連携大賞:
研究成果の普及促進に顕著な貢献のあった研究者、技術者及びに企業関係者を表彰するもので、「上場に至った理研ベンチャーの経営者又は多額の実施料収入につながる特許発明に貢献した代表発明者及び実施許諾先企業の関係者」に対し、理事長が授与する。