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2023年7月10日

理化学研究所

理研と米国ブルックヘブン国立研究所がスピン物理プログラムに関する共同研究協定の延長に調印し、25周年記念式典を開催

6月22日、米国・ブルックヘブン国立研究所(BNL)において、理化学研究所(理研)とBNLが共同で推進している“スピン物理”に関する研究をさらに強力に推進するため、五神 真 理事長とジョアン・ヒューウェット 次期BNL研究所長との間で、本共同研究を2028年まで延長する協定に調印しました。

1997年に設立された理研 BNL研究センター(RBRC)は、現在、理論、計算、実験の三つの研究グループから構成されています。理論グループは衝突型加速器RHIC(Relativistic Heavy Ion Collider)で探索された高温・低温QCD物質に関する研究を行っています。計算グループでは、量子色力学(QCD)の様々な側面を解明し、それらを格子QCDを用いて第一原理から理解するために不可欠な精密計算を推進しています。実験グループでは、核子のスピン構造やQGP(Quark-Gluon Plasma)の物理の研究を行っています。これまで、RBRCでは、RHICを利用したスピン物理プログラムで数々の研究成果を挙げてきました。例えばQGPの生成を確認し、QGPの温度が2兆度を超えると測定したことは最も顕著な成果です。最近の成果としては、陽子内グルーオンのスピンが陽子と同じ方向を向いていることが示されました。今回、粒子ジェット測定について格段の測定能力を持った新しい測定器であるsPHENIXが完成したことから、今後はRHICにおける主要なミッションである重イオン衝突と偏極陽子衝突の研究完遂を目指します。

同日午後には、理研とBNLがRBRCの25周年を祝うとともに、RBRCの設立に尽力いただいた方々やRBRCに在籍した研究者を招き、この四半世紀におけるRBRCの歴史や研究成果を講演いただきました。

協定締結の写真

協定締結の様子

(右、五神理事長、左、ジョアン・ヒューウェット次期所長)

集合写真

全体集合写真

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